残り4日



「やあ、佐伯クン。そろそろ、こっちにも慣れたかい?」

「アボットさん。はい。皆さんに良くして頂いて、少しずつですが、何とか」

「それは良かった。さすが、あのMr.御堂ご自慢のホープだ」

「そんな・・・。オレなんて、まだまだです」

「ハハ。日本人は謙遜する民族だとは本当らしいが、君はとりわけそうみたいだね。Mr.御堂からは、それが少しも感じられなかったから、逆に新鮮だよ。彼は元気かい?」

「はい。向こうも忙しいみたいですが、元気にやっているそうです」

「そうか。それは何よりだ。いやね、彼に電話をすると、特に最近はそうなんだが、どこかいつも考え事をしている風でね。だからと言って、話はしっかりと聞いているから、僕の思い過ごしかとも思うんだけど・・・」

「そうなんですか・・・。・・・・・・ハッ!」

『克哉の事を考えている時に限って、アボット氏から電話が掛かってくる。彼は良い人物なんだが、本多君の次に空気が読めない人かもしれない』

「ねぇ?佐伯クンは、何か心当たりあるかい?」

「はっ!い、いえ!さあ、何でしょうね!?」

「そういえば、最近話してなかったなぁ。また電話でもしてみようかな」

「そ、そう・・・ですね」

「そうするよ。それじゃ、佐伯クン。またね」

「はい。また。・・・・・・孝典さん。相手はツワモノです」




シカゴでの、克哉とアボット氏のやりとり(妄想)です(笑)
ドラマCDの部長のあしらい方がツボにはまってしまい、私の中のアボット氏の立ち位置が決まった瞬間でした。

お読みくださり、ありがとうございました!


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