Call your Name
「今日の報告は以上です」
「分かった。では藤田君は引き続きラボとの相互連絡を頼む。何かあれば、また報告してくれ。それから克哉は…―――――――ッ!!」
(しまった!)
「!!」
「?」
(藤田の前で克哉の名前を呼んでしまった…。あぁ、克哉は予想通りうろたえている…。
藤田は―――相変わらずニコニコしているが…。分かっているのかいないのか)
「ああ!!」
「え!?な、何?藤田君」
「やっぱり、そうだったんですね!?」
(…!!流石に気付かれたか…?
私自身は、克哉と付き合っている事を誰に何を言われても気にしないつもりだ。
しかし、彼はそうもいかないらしい。
といっても、それは私の事を心配してのことなのだが…)
「さすが御堂部長です!」
「……は?」
「部下の一人一人、下の名前まできちんと覚えていらっしゃるんですね!
社内では、人を呼ぶときはやっぱり苗字で呼ぶことがほとんどだから、なかなか皆さんの下の名前が出てこないときがあって…。
あ、もしかして、誕生日なんかまで覚えてるとか?」
「あ?ああ、いや、全員ではないが…」
(というか、誕生日などは無論克哉だけだ)
「部長が、部下一人一人を見てくださっているって改めて思いました!これからもよろしくお願いします!」
「あ、ああ」
(こう面と向かって言われると…)
「でも光栄だなぁ、おれの名前まで覚えてて頂けてるなんて」
「「………え…………??」」
最初 書いていた時は、こんな内容になるとは思っていませんでした(こんなのばっか)
藤田君のお名前が披露される日は来るんでしょうか…(ドキドキ)
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