素直になれよ
時刻:6時
場所:マークの部屋

「マーク、今日もいい天気だね」

「……フィディオ…?」

「さて、今日も元気にサッカーしよう!!」
マークは状況が理解出来ずまだ半分寝てる頭で考える

「……お前…何故いる」

とりあえず思い付いた言葉を言う
すると、目の前にいるフィディオはマークに笑顔を向ける

「暇だったから」

「……」

フィディオの台詞に、マークは近くの時計をもう一度確認する

「……6時だよな?」

「うん」

「AM、だよな?」

「そうだね」

(フィディオ、ついにおじいさんなみな生活になったのか?まだ若いはずなのに)

「……ん?」

(いや、ツッコミ所可笑しくないか)

マークは目覚めてきた脳のおかげで、疑問に気づいた


Who is it to be here?

This is my friend Fidio.


「お前、イタリアからアメリカにわざわざきたのか?」

「うん!」

「……で、この時間か?」

「いやー、ちゃんとした時間に来ようとはしたんだよ?ただ、道に迷ってさ」

「………」

(お前のちゃんとした時間って何時だ?!)

マークは心の中で盛大にツッコミをした

「あのさ、マーク…」

「うん?」

「迷惑だった?」

「いや、そうじゃないが……何しに来たんだ?」

用事があったら、とりあえずメールとかすればいいものの……
マークがフィディオを見ていると、フィディオはマークに抱き着いてきた
そして…

「……会えないのが、寂しくて」

そう小さく呟いた

「……フィディオ……」

そういえば最近会ってなかったな
そう思ったマークはフィディオの頭を撫でようとした
しかしそれは、とある言葉により遮られる

「……って言うのは冗談で、本当はマークとかディランとサッカーがやりたかったから来たんだ!!」

マークから離れると、フィディオはカーテンを開ける
「あ、やっぱりまだ暗いね」とか言っている

「…………………」

(一瞬でもフィディオに「寂しい思いさせてゴメンな」とか思った俺の気持ちを返せ)

マークは、心の中でいう
あくまで心の中で。

「……あれ、マーク本気にしたの?俺がそんなこと思うわけないじゃないか!寂しいとか女々し過ぎるよ!」

「フィディオ」

マークはフィディオにからかうな、と言おうとしたがやめた

フィディオの表情が、切なげになりフィディオは俯く

「……ほんと、…女々しいよね……」

声が微妙に震えてる

(……ああ、そうか)

マークはフィディオを抱きしめる

「……マーク?」

「ゴメンな、フィディオ…」

「なにが?」

「だから、寂しい思いさせて」

そうマークがいうと、フィディオはマークを抱きしめ返して「だから、寂しいとか思ってないって…」とかぶつぶつという

「行動と台詞があってないな、白い流星さんは」

マークが笑いながら返すとフィディオは顔を隠すように服にうめる

「うるさい」

「はいはい…」

窓の外を見る
そろそろ太陽が出てくるころだ

「フィディオ」

「ん?」

「今日はデートしようか」

「………うん!」


素直になれよ


(会えなかった分、愛してあげる)


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