もう、だめかもしれない。
俺の意見なんて丸無視。
それでも、全力で立ち向かうしかなかった。
そうしないといけない理由。
もしもここで抵抗をやめたら、俺は―――…。
「フィディオ、いっそのことこのフリルのスカートはこうぜ」
「むしろウエディングドレスでよくないか?」
「フィディオはなんでも似合いますね」
「…ッだーかーら!!!俺は仮装はしてもいいけど女装はしないってば!!」
「大丈夫!仮装も女装も大差ないって」
「いやいや、超あるよ!女装させるならテレスかブラージにしてよ。ハロウィンなんてテレブラで埋まってしまえばいいのに」
「「「それだけは嫌だ!!!!」」」
現在ハロウィンに向け準備をしている俺たちは衣装を見に街まで来ていた。
「マークはなんの衣装にするの?決まった?」
「え?ああ…やっぱり無難に狼男じゃないか?」
「似合いそうだね!ひねりが無いけど」
「……そういうフィディオはどの衣装着るんだ?プリ○ュアか?」
「なんでプリキ○ア!?俺は真面目に」
「ああ、葉っぱオンリーか」
「無理!捕まるよ!?」
「じゃあ褌オンリー」
「やだよ」
「じゃあ全裸で俺とベッドインだな」
「ぎゃーーーー!おまわりさんーーーー!この人変態だああああああああああ」
俺は全力でマークから距離をとった。
すると後ろにいる誰かにぶつかってしまった。
「あ、すいません…」
「騒がしいですね。もっと周りの人の迷惑を考えなさい」
顔を上げると目の前にいたのはエドガーだった。
しかも魔法使いっぽい衣装を身にまとっていた。
「わあ!エドガーカッコイイ」
「ありがとうございます。フィディオは決まりましたか?」
「うーん、まだ悩んでる」
「では、これを」
エドガーは鈴のついた輪みたいなのと首輪のようなものを渡してきた。
「これは?」
「全裸でこれをつけて『ワガハイはー…ネコであるっ!』と言っていただければ良いかと」
「お前もか!!!!!!」
アウトスレスレか全裸か女装かしか選択肢がないのかこいつらは。
俺は自分で適当に決めることにした。
色々見て探していたらマモルが現れた。
「フィディオ、これ着てくれ」
「? これは…?」
「ミイラ男の衣装」
「…」
「ん?どうした?」
「いや、今までの流れからしてまた全裸になるはめになるのかと思ってまさかの変化球だったから正直驚いてる」
「やだなー、ほらとりあえず着てみろよ」
「あ、うん」
俺は更衣室に入って着替える。
そして絶句した。
「マルモ!!これ、包帯あるからミイラだと信じたのにメイド服じゃないか!」
「着替え終わってから気付いたのか!?鈍いな」
「わざわざメイド服の周りに包帯巻くなんて思わないよ!」
「似合うからいいじゃないか」
「よくないっ!!!もうこうなったらハロウィンにテレスとブラージに女装させてやるーーー!!」
「あ、おい!フィディオ」
マモルが止めるのを無視して俺は全速力でブラージの元に向かうのだった。
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あれ?フィディオ受けきゃっはうふふな内容にしたかったのに
書いてみたら残念なSSになってしまいました
マクフィもエドフィももうちょっと甘く書く様に頑張ったのですが
ノリで思いついた文章は初期に思いついたものより酷いですネ
うん。
次短編書く時はもうちょっと甘くします(ハハハ
bkm