振り回される日々が
寒い
ものすごく寒い

「………エドガーめ…」

携帯の電話帳でその名前を睨む
毎回毎回待たせやがって…

待ち合わせ時間は30分も過ぎてる

俺は通話ボタンを押す

(……でない…)

俺は電源ボタンを連打する

イライラしてきた

気持ちを落ち着けようと自販機でココアを買おうとお金を…

ガコンッ

財布を探してる間に俺の前に割り込んで来た人がココアを買ってしまい売り切れマークが点灯する

「……はぁ」

最悪だ

「フィディオ」

「……ふぇ…」

名前を呼ばれて顔を上げたらエドガーがいた
エドガーの手にはココア

「お待たせしてすいません」

そう言ってココアを俺にくれた

「あ……ありがとう」

あたたかい

「フィディオは冷たいですね」

ギュッと後ろから抱きしめられる

「エドガー……」

いつもは人前で恥ずかしいけど今日は寒いから特別に許す
そう思ってエドガーに体を預ける

「このまま、ホテルにでも行きませんか?」

「行かない」

きっぱり断った

「今日の目的はあくまで買い物!!じゃなかったら誰がエドガーなんかと……」

「イチノセとの方がよかったですか?」

「………そういうわけじゃ…」

正直、エドガーと一緒にいれるのはうれしい
だけど素直に言ったらエドガーが調子に乗りそうで……

俺はココアを開けて飲んだ

「熱ッ…!!!!」

かなり熱くて涙目になる

「大丈夫ですか…?」

エドガーが心配して聞いてくる

「……らい…じょうぶ…」

「フィディオがドジるなんて珍しい」

「………今日は厄日なんだよ…」

俺はエドガーから離れて携帯を開き時間を確認する

「エドガー、早く行こう」

「そうですね」

「いいプレゼントあるかな」

「フィディオはクリスマスプレゼントにどんなのを買うのですか」

「うーん……皆使えそうな、ノートとか参考書とか」

「……」

「冗談だよ。マフラーとか…エドガーはどんなのが欲しい?」

「フィディオ」

俺を指差しながらエドガーが真顔で言ってきた

「………俺はプレゼントできないから却下」

「ベッドの上でフィディオが気絶するまでヤらせてくださればいいですよ」

ぶはっ

飲んでたココアをふいてしまった

「な…っ…エドガー…!!!」

「冗談です。そんなことしなくてもフィディオは私のことが好きですからね」

腰に手を回されて引き寄せられる

「……っ…」

顔に熱が…自分でもわかるくらい赤面してるだろう

「べ…っ…べつにエドガーのことなんて好きじゃないからっ…!!」

「…素直じゃないですね」

ぷちぷち

「!?」

「フィディオは私のこと好きですよね?」

「ちょ…脱がすなっ…!!!!」

服のボタンをはずされていく
こんな街中で堂々とやってくるエドガーを殴りたいけど抱きしめられてて動かせない

「エドガー…!!ん……んんっ…」

人前でキスとか…
しかもディープな……

「……フィディオ、私のこと好きですよね?」

ニッコリと微笑んで再びキスをしようとしてくるエドガーの口を手でおさえてストップをかける

これ以上キスされたり人前で色々されるくらいなら…

「俺……エドガーのこと好き…っ好きだから!!!」

「………」

ハッ!
俺は慌てて口元を抑える

焦り過ぎて大きな声で言ってしまった…

周りからの視線が痛い

「エドガー……」

ちらりとエドガーを見ると両手首を捕まれた

「フィディオ…」

「……?」

「今すぐホテルに行きましょう」

「は?!やだって…」

「じゃあ私の家に…」

「待って…今日は買い物……」

「買い物は明日で」

「昨日もだったじゃないか!!やだよっ!!離せーっ」

この後しばらく戦いが続き結局エドガーに強制的に家に連れていかれました


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