油性のらくがき

「フィディオ」

「ん?」

「相変わらず可愛い」

そういって誰かが後ろから抱き着いてきた

俺はため息をつき何もなかった、と本を読み進める

「何読んでるんだ?」

「マモルにしか効かない呪いのかけ方」

「うわっ酷…」

「で、マモルこそ何しに来たの?」

「ああ、暇だから会いに来た!今日はフィディオ見れて幸せだっ」

そう言ってさらにつよく抱きしめてきたマモルに再びため息をつき本を閉じる

「マモル」

「なんだ?」

「マルモと呼ばれたくなかったら手を離して」

「…………はい」

マモルは大人しく俺をはなしてくれた
俺は後ろを向く

「おはようマモル」

「おはよう…ってもう昼過ぎてるけどな」

「そうだけどさ、気分的に……あ!」

「どうした?」

「目閉じて」

「キスでもしてくれるのか?」

「違うよ!」

俺は苦笑しつつ言う
大人しくマモルは目を閉じた
だから俺はペンを取り出す

「………っ、フィディオくすぐったいんだけど…」

「いいからいいから……よしっと!マモル、これ家に帰るまで消しちゃダメだからね」

「消す?ってフィディオ!」

目を開けたマモルが俺の腕を掴んできた

「そのペン…まさか…」

「うん、落書きした」

「うああ、それ油性じゃねーかっ!!」

「えへへっ」

「まったく………ちょっと消してくる!次覚えてろよ…!」

「もう忘れた」

「なっ、フィディオ!」

「はやくしないと消えなくなるよ」

「……ちくしょうーっ」

マモルはその場から逃げ出した

俺は笑いつつそれを見送る

次マモルに会う時彼はどんな反応するのか

「……でもさすがにありきたり過ぎたかな」

スキって書くとか……


………………………………

おちなし(*・ω・)


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bkm
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