仕返し
「エドガー」

「ん?」

「本読むの楽しい?」

「ええ。最近推理小説にはまってまして・・・」

「へー・・・」

俺にはいまいち理解できないな・・・とフィディオは退屈そうにエドガーの隣で本を適当にめくっていた
文章がずらずら並んでいるだけで挿絵が全くない
よくこんなの読めるな・・・と感心しつつフィディオは本を閉じサッカーボールで遊び始める
今日は雨だからサッカーが出来なくて退屈だ
退屈すぎてエドガーのところまで遊びに来たのに彼はずっと小説ばかり読んでいる

「・・・暇・・・」

そうつぶやいたところでフィディオはハッとした
そうだ、退屈なら・・・エドガーに悪戯してしまおう
いつも散々色々なことされてるわけだから、少しくらい仕返ししても罰はないとおもうんだ

フィディオは早速悪戯するべくエドガーの後ろにまわる

「エドガー…」

「・・・・」

本にすごく集中してるみたいだ
フィディオはチャンスだと思いエドガーに抱きつく

「・・・・フィディオ?」

「んー、なに?」

「いきなりなんですか?」

「日ごろの仕返し」

「仕返し・・・?」

「うん!こう抱きつかれたら本読みにくいでしょ?」

えへへ、と上機嫌に言ってくるフィディオにエドガーは溜息をつく

「バカですか」

「え!?なんでさ・・・!本読みにくくて地味にイラってしない?」

「まあ地味なのは納得ですが、フィディオから抱きつかれるのはむしろ・・・」

「え・・・?」

エドガーはフィディオの手を掴み離させると、立ち上がり不思議そうに首をかしげているフィディオに近づく

「え、エドガー・・・?」

フィディオの頬に手をそえてきたエドガーに不安になり名前を呼ぶ

「フィディオが誘ってるようにしか思えないのですが・・・」

「は・・・?いや、えっと・・・、エドガー・・・」

「なんですか?」

「・・・俺は・・・日ごろの仕返ししたかっただけで・・・誘ってな・・・ん」

突然エドガーにキスされて驚いたフィディオはエドガーを押しはなそうとした
しかしそれはかなわず、腰に手をまわされ逃げることもできずにされるがままになる

「はっ・・・ぁ、んん・・・ぇど・・が・・・っ」

「可愛いですよ・・・フィディオ・・・」

何度も深く口付けられる


【 ※ キスが終わるまでしばらくお待ちください】


「・・・エドガーのバカ・・・仕返ししたかったのに・・・」

「抱きつくのどこが仕返しですか」

「他に思いつかなかったんだよ!押し倒そうとか思ったけど・・・床に倒れたら痛そうだったし・・・。本奪ったりするのも、ちょうど盛り上がってるシーンだったら悪いし・・・」

「・・・で、抱きつくを選んだと」

「うん・・・」

素直にうなずいたフィディオにエドガーは再び溜息を吐く

「やっぱり誘ってるのですか」

「だから誘ってないって!!」

「仕返しといったら相手が跪くまでいじめ倒すのが普通でしょう」

「さ、最低だ!エドガー酷い!相手が嫌がることはしたくないんだよ」

「それじゃ仕返しにならないでしょう」

「そうだけど・・・」

「まあ、フィディオらしいですが」

エドガーはフィディオを抱きしめる

「とりあえずフィディオ・・・」

「ん・・・?」

「仕返しってどういうことか聞かせていただけますか?」

「ふぇ・・・?」

「私に何故仕返しをする必要が?」

笑顔でたずねるエドガーに青ざめるフィディオ

「・・・あ・・・俺、そろそろ帰らなきゃ・・・」

「言うまで帰しませんよ」

「だ・・・だって、エドガーいつも・・・キスとか場所考えないでやってくるし・・・俺のこと女の子みたいな扱いするし・・・で・・・」

「なるほど、女の子みたいに扱われるのが嫌なのですか?」

「うん。俺は男だから当たり前」

「では、・・・」

「え?」

ドサリと床に倒される
背中を打ったせいで一瞬息がつまる

「今まではやさしくしてましたが、フィディオがそれじゃ物足りないようなので今日は激しくしましょうか」

「・・・・・・・・・・・へ?」

嫌な予感がする
フィディオはそう思い逃げようと試みるが既に遅くエドガーが覆いかぶさったため動けなくなった

「どんなプレイがいいですか?」

「・・・エドガー・・・・たしかに女の子扱いしないでっていったけど・・・これとは話が別・・・ひぁ・・・」

「大丈夫です、ちゃんと愛してあげますから」

「・・・うぅ・・・」

こうなったエドガーはもう止められないしフィディオは諦めてエドガーにおとなしく従うことにした


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