中学校は義務教育ですが



中学一年、春
周りの花の女の子たちは、同クラスの男子生徒をまるで舐め回すように観察し、
女子生徒にはプロフィール手帳のようなものを配って何かしらの交流を図ろうとする。
傍では小学校時代にはなかった英語に四苦八苦し、分厚い教科書を毎日持ち帰るのをやめる。
部活勧誘や委員会に参加し、各々の学生生活を一年間たどるのが相場だ。

中学二年、冬
そういう一年を越えてここまできた、と区切りをつけたのも束の間。
来年は受験だ、今のうちに積み重ねておかないと後で後悔するぞ、そういう先輩たちを山ほど見てきたんだ、とか、もうそれ聞き飽きましたよ先生。
中学は義務教育、落第も留年もないから楽勝楽勝、テスト勉強しなくたって大丈夫なんだよ〜、と一年前余裕ぶっこいてた奴らは冬休み中塾やら予備校やらに通い詰めて、何とか人生の負け犬にならない様に努力?
自分の好きな事をいま、全部諦めなきゃいけないなんて可哀想、ざまあみろ。

中学三年、夏
この三年までの道のり、ものすごく長かった。ような気がする。
ハードなチアリーディング部に所属していたけど、ただの憧れで始めた子たちよりは長く続けて今では知らないうちに部長になっていた。
文武両道、それをモットーに続けてきたから、結局高校は学力のそれなりに高い所に。ここまでやってきて「バカ」のレッテルを貼られちゃたまんないからね。










人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -