*飲んだら溺れろ




「ルーク、もう一本」
「アシュ兄いくら正月だからってそれ三本目だよ」

目の据わっている兄を説得しようとするルーク。

「さて、選択肢を二つやろう…酒か、体かどっちがいいんだ?」

ぞわりと顎を撫でられてルークは震える。

「アシュ兄って酒癖悪かったんだね」
「だねぇ」
「…オマエら、平気なのか?」

ルクだって少しは回ってる。
妹たちは同じ量を飲んでいるはずなのにまったくケロっとしているのだ。

「お姉ちゃんもめずらしくアルコール入ってるしね」

だから、いつもなら本気で嫌がるアッシュの酒の相手をどこかぼーっとしながらしていた。
…ちなみに、上から三人は酒はあまり強い方ではないのでルークはまったく飲まない。

「ぅ、じゃあもう一本だけだからな…」

ルークは返事をすると台所へむかった。

「…気持ちいいな」

そのままソファからずりずりと横に倒れていってしっかりと着物を着込んだアシュリアの膝にアッシュは倒れた。

「ん?」
「気持ちいいから…膝貸せ…」

そう言うとアッシュはすっと寝入ってしまった。

「あれ、寝ちゃったの?」
「ルー、悪いが毛布」
「あ、うん」

ルークからそれを受け取るとアシュリアは起こさないように気を付けながら、毛布をかけた。

「アシュ姉、初詣どうする?」
「…おまえらだけで行ってこい、しっかり拝んでこいよ」
「うん、じゃあ行ってくるね」

四人が仲良くでかけると部屋には寝息とアシュリアが一人。

「枕がないと寝れないって知ってるの…私だけだろうな、アシュ兄」

さらりと落ちた前髪を撫でて。

(眠い…)

兄に付き合わされていたのだ、自分が飲んだ量も尋常じゃないはずだ。

「ん…」

暖かさに任せてアシュリアもゆっくりと目を閉じた。








「…」

いつのまに寝たんだとアッシュが目を開ける。

「…アシュ…?」

起き上がればなんともあどけない顔で妹は寝ていた。

「黙ってりゃあ…な」

つっと紅のついた唇を指で撫でるとアッシュは誘われるように口付ける。

「んっ…」
「んん、」
「つ、ん?」
「っ、は…ぁ、起きた」
「兄…、?」

起きた妹の話は聞こうとせず、アッシュはことを進めていく。

「や、だ…ヤメ、」
「うるせぇ…」

するすると脇や合わせの部分から手を入れて。

「大きくなったな…」
「ん、く…ぁ」

ちゅっと跡を付けないように首元にキスをする。


「ぁ、ぅ…」
「どっからでも、手入る…」
「ヤメ、ろ…って、ば」
「ここ」
「ひぁっ!…」

アシュリアの甲高い声が飛ぶ。

「俺しか知らないだろ、おまえが弱い場所なんて」
「ん、たり前…あぁっ!」
「…」

秘所を割ってアッシュの指が侵入する。

「ほら、首の腕放せ」
「ん、ゃ…に、ぃ…さ」

放せと言うと逆にきゅっと強く抱きついた。

「仕方ねぇな…」
「、ぁ…ふ」

そっと着物を捲って。

「入れるぞ」
「ん、んぅ…」

アシュリアの腰がゆっくりと落ちて、アッシュ自身を飲み込んでいく。

「んゃあぁ…」
「ふ、く…熱い、な」
「あっ、ぁんっ」
「…睨むな、よ」
「うるさ…」

ふぁっと妹が息を吐くとアッシュはにやりと笑う。

「正月だ、酒に飲まれんのもいいだろ」

まだ舌と頭に残るアルコールにアッシュもゆっくりと意識を手放した。



















「「「「ただいまー」」」」

いるはずの兄と姉の「「おかえり」」という声はしない。

「…珍しな」
「二人とも仲良しだね」
「いいなぁ」
「みんな、しーだよ」

帰ってきた四人が見たのは一枚の毛布に包まって寝ている兄たちだった。









END








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