長男と二男



「アシュ兄、どうかした?」
「ルーク、あー」

声に合わせてついつい口を開いてしまう。

「んっ!」
「美味いか」
「ん、おぃひぃよ」

ニヤリとアッシュは笑みを浮かべた。

「食べたから言うこと一つ聞いてくれるよな?」
「はぁ?」
「断ったら―…」

すぅっと目を細める、アッシュ。

「な、何すればいいの」
「チョコのとこだけ全部舐めてみろ」

言われて兄の持つポッキーを口に含む。

「ん」

ちゅ

「ンン」
「そうそう、折るなよ」

ちゅる

「あひゅ、に」
「そのまま、続けろ」

横にくわえて言われたように舐め続ける。

「ァ…ん」

つぅっと唾液が伝ってポタリと床に落ちた。

「んく、ふ」

最後の最後でポキッと折れてしまう。

「あ、」

どうしようもないのでそのまま折れたポッキーを食べる。

「折ったな…」
「あ…しゅ…に?」
「夜、覚えとけよ」
「なんで、そんな自分勝手なんだよ!!」
「おまえが悪い」
「はぁ!?!」

予想以上にくわえた顔がエロかったなんて。
夜にたーっぷり教えてやるよ。




END







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テーマ「人外ファンタジー」
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