家族と夕食




「ただいま!」
「お帰り、ルカ」
「アシュ姉ただいま」
「ルカ、手洗ってうがいしろよ」
「わかってるってば、ルー兄…今日は何作ってるの?」

キッチンに入ってきて、ルカはその様子を覗く。

「シチューだよ、手伝ってほしいんだけど、嫌か?」
「し、仕方ないなー、ルー兄がそこまで言うなら手伝ってあげるよ」

そういうとルカは洗面所にむかった。

「よく、分かってるな」
「ルカは素直だからね」

くすりとルークは笑い、料理に戻る。

「ルー兄、何すればいい?」
「野菜とお肉切っておいて」
「わかった!」

その間にルークはテーブルの上を片付けて食べる準備。

「もうすぐ、帰ってくるな」

時計を見れば七時。
たぶん、そろそろ…。

「ただいま」
「ただいまー!!」
「ただいまー」

「三人ともお帰り、早く座って」
「からあげとシチューだ!」
「シチューはルカ作だぞ」

アシュリアがルーに言う。

「すごいー!」
「る、ルーっっ」

ちゅっちゅと頬にキスされ真っ赤になるルカ。

「ほら、二人とも着替えてこいよ、ルク汚れ物は洗濯籠にいれろよ」
「わかってるって」

揃って二階に上がっていく弟と妹。

「アシュ兄、ジャケットはハンガーにね、匂いつくから」
「…本当に主婦だな」
「ご飯、食べなくてもいいんだよ?」
「…悪かった」

すぐに謝り、そそくさとハンガーにジャケットをかけに行った。




「よし、じゃあみんな揃ったな」

全員座るとアッシュが手を合わせ、いただきますと言うのに続いて皆いただきますと述べ、食事についた。




揃って食べるからこそ、価値がある。



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