主婦の放課後





(さて、HRも終わったし帰るか)
「ルー兄、帰る?」
「あぁ、今日はルクは部活だろ?夜ご飯何がいい?」
「じゃぁ、シチュー」
「了解…」
「ルー兄、早く帰らないとサッカー部の奴ら探してるみたいだぜ、ルーからメールきた」
「げっ、じゃっじゃあ俺、先帰るから!じゃあな、ルク!」

廊下にでるとダッシュで正門まで走っていった。

「材料買っていくか…」

商店街は物も安めでルークにとっては嬉しいことこの上ない。

「おじさん、人参とじゃがいもとアスパラください」
「今日は何作るんだい?」
「今日は弟のリクエストでシチューだよ」
「そうかい、じゃあおまけだ」

野菜の量を多めにおじさんはルークに渡した。

「おや、ルークちゃんじゃないか」
「タマラさん、お元気ですか?」
「あぁ、この間はありがとう、これはほんの少しのお礼だよ」

精肉屋のおばあちゃんからベーコンとハムを貰い、買い物をする手間が省ける。

(ラッキー…)

ルークが商店街を歩くとたちまち両手に大荷物。

(嬉しいんだけど、重いなー…)
「ルー?」
「あ、アシュ姉?」
「また大荷物だな…一個持ってやる」
「ごめん、ありがと」

姉に一つ軽めのを預け、二人で歩きだす。

「どうしたんだ、これ?」

無駄使いしたのか?と姉は眉をひそめた。

「違うよ、商店街の人から貰ったんだ、ほとんど買ってない」
「お前は人から好かれるし、親切だからな」

人徳だと、姉は笑ってルークを褒めた。




教訓、親切と笑顔は何倍にもの恩になって返ってくる。





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