登校
「「じゃあ、いってきまーす」」
「二人ともお弁当もった?」
「大丈夫、持ったよ」
「よし、じゃあまた学校でな」
「うん、ルー兄またね」
がちゃがちゃと食器を片付けを始める、ルーク。
「ルー兄、俺のバッシュ知らねぇ?」
「もー、靴棚の上から二段目に入ってる!それから、タオルと着替えバックの中にいれといたからな」
「ありがと、じゃぁ先、いくぜ?」
「ぁあ、また学校でな」
経済新聞に目を通しながらアッシュはその様子をじっと見ている。
「アシュ姉、大丈夫?」
「ぁぁ…」
「仕方ないな…あんまりよくないんだよこういうの」
そう言って昼食と一緒に飲むゼリーと栄養食の固形ブロックを差し出す。
「まずいなと思ったら食べてよ、それからリップ」
「…すまない」
「うん、いってらっしゃい」
片付け終わるとルークもやっと学校へ行く支度を始める。
「ルー…」
「アシュ兄ってばまだ、タオル一枚でいたのか!?」
「もー…」と呟きながら二階まで走って服やら何やら持ってきた。
「今日講義は?」
「あるが、まだ時間があるからな」
「じゃあ、自分でちゃんと準備して、それから戸締まり、火の元確認してから家でてよ!」
「あぁ」
何かし忘れたことはないかルークは一度考える。
「そうだ、車の運転気を付けてよ!後は弁当あれね!じゃあ、いってきます」
「ルー!」
「何?」
「気を付けろよ」
「うん!」
バタンと扉の閉まる音。
(さぁ、俺も支度するか)
ゆっくりとアッシュも立ち上がって外を見た。
「いい空だ」
青空快晴。
ファブレ家の主婦は今日も行く。
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