無題2





「おい、出てこいよ」
(…っ)
「気配隠すの下手くそだな、素人がどうやってここに入った」
(…)
「いいんだぜ、今、騎士団呼んで部屋調べさせても…いくらお前が強くても大人数相手はどうだろうなぁ」

完全に余裕なのか、ベッドの上でルークはニヤニヤと笑うだけだ。

「…」
「ようやく出てきたか、待ってたぜ?」
「なっ!」
「静かにしろよ、不法侵入で牢屋にぶちこまれたいか?」
「…」
「おら、続きしろよ」
「何言って」
「おいおい、ふざけてるのはお前方だ」

左手を捕まえると、指に軽く歯をたててベロリと舐める。

「俺が直接殺してやってもいいんだぜ?」

ゾクリ。
背筋を走った悪寒にルークは冷や汗を浮かべる。
こんな、俺は知らない。

「わかった…」

両足を体で割るとルークは、さっきまでメイドが舐めていたものに口付けた。

「ん…」
「…」
「ん、ん…」

鼠径部を指で撫でながら、ルークは昔の自分のものを奉仕する。
きっと同じ体ならば、嫌でもどうしたら気持ちいいかなんて分かってしまう。

(ん…ふ、こんなの)

異常だ。
けれど打開策がこれしかないのだ。
言う通りにするしかない。

「へぇ、男に経験あるのか?」
「、なわけ、ねーんぐっ!」
「誰が口放していいつった」
「ん、…んちゅ、」

ホントに横暴だなと思いながらルークは舌先でクリクリと尿道を舐める。

「っははは、いいぜ出すぞ」
「はんっ!んんっ!!!」

そのまま、口内で射精されルークはむせながらそれを飲み下した。

(マズイ…)

涙目になってルークは目の前の自分を見れば、酷く嫌な笑みを浮かべている。

「…っな、に」
『捕まえた』
「…っ!?!」

頭の中に響いた声にルークは固まってしまう。


これは、どういうことだろう。頭の中に声が響く。

頭痛はしない。
これはアッシュとローレライしか出来ない筈なのに。

『当たり前だろ、お前は俺…俺の未来なんだから』
「何で…」

嫌な笑みが、自信に満ちた深い深いものに変わっていく。

『俺は未来を知っている』
「待って、お前の目的は」
『俺は駒になるつもりはない、預言に縛られるつもりもない』

固まっていると、コンコンと部屋の扉を叩く音がする。

『ルーク様、お食事のお時間です』
「あぁ、今、行く」
「まっ『静かにしてろよ、まぁ、動けねーだろうけどな』

宣言通り、回線で動きを奪われルークは動けない。

『じゃあな、それからお前は今日からルークじゃなくてルカだ、ルークは俺だからな』

そう語りかけると、扉を開けルークは、さっさと行ってしまった。










[*prev] [next#]






人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -