君と僕の夏休み2




とにかくルークは変なやつだった。

「ルカの住んでるところはどんなところ?」
「どんなところって言われても…コンクリートジャングル」
「ジャングル!?」

ジャングルと言われ目を白黒させているルークにルカは素直に笑う。

「ビルとかマンションとかがいっぱい建ってるってことだよ…こことは違う」
「ルカ、ここ好き!?」
「べ、別に好きじゃない」
「じゃあ、嫌い?」

ルークの真ん丸い目がルカを上目遣いに見つめた。

「うっ、だ、誰もそんなこと言ってないだろ!っていうかお前は俺みたいな余所者嫌じゃないのかよ」
「どうして?」
「どうしてって、自分の部屋半分とられたり嫌だろ?」

唇を尖らせて言えばルークは首をふって少し熱をもった手でルカの手を握った。

「やじゃないよ、だってルカが勉強教えてくれるから宿題早く終わるもん!」
「…っ、変な奴」


どうせ俺なんて厄介者で邪魔者だ。
そう、思ってたのが少しだけ、そうほんのちょっとだけだけど、消えたんだ。
居心地悪さは未だに残ってるけれど、ルークとこうして木陰で空を見ながら話すのは悪くないと思っている自分がいたのは、確かなことだった。








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