lovenight2


(ルカくん…)

広いベッドに一人でルークはため息をつく。
もう、幾日になるだろう、ずっとルカとはすれ違いの生活だ。
時計を見て、ルークは伸びをする。
おかしい、帰ってくるのが遅すぎる。
ホストは、昼夜逆転生活だ、ルークも帰ってくるのは日が上った頃だ。

「んぅ…」

ガタガタガタンッ!

「ぇ?」

何かが倒れるような音に寝室から出ると、扉がバタンと閉じる。

「ルカくんっ、だめ、こんなところで寝たら」

恋人兼同居人。
この界隈で頂点に立つホスト。

「んー…?」
「ほら、立って!スーツは脱ぐ!」
「む、り…」
「も、おも、ぃ…」

ズルズルと引っ張って漸くベッドに着くとルークはなんとかスーツを脱がせてため息を吐いた。











「あれ…」
「起きたの?おはよ」
「ルーク…」
「俺、仕事…ルカくん休みでしょ」
「うん」
「じゃあ、いってきます」

そんなすれ違いな生活が続いていると当然、お互い物足りなくなってくる。

「ルークっ」
「ひゃっ!!ピオニーオーナー!!」
「さっきからため息何回目だ〜」
「ちょっと、止めてくださいっ、セクハラですよ」
「んー、随分敏感じゃないか」
「ぁっ!こらっ!やめっ」

イタズラにふっと耳に息を吹きかけられ、カリッと服の上から乳首をひっかかれると、びくりとルークは震えた。

「ピオニー、そこまでです」
「なんだよ、ジェイドいいところだったのに」
「全く、いない間にイタズラしてどうなっても知りませんよ」

ジェイドのおかげで漸くセクハラから漸く逃れられたルークはほっとため息をついた。

(暫くしてないからかな…)

自分でもびっくりするくらい体が敏感になっている。ぽーっとルカのことを考えてルークは少し寂しくなった。

「ただい、ま」
「お帰り、風呂にする?」
「うん…あ、ルカくん、あのね」
「わり、携帯鳴ってる」
「…ん、ごめん」

ぱっとルカから手を離すとルークは、また、ため息を吐いた。
こんなに近くにいるのに、なんだか、すごく遠い。
またぼーっとしてると、電話をすませたルカが話しかけてきた。

「ルーク、俺のスーツ」
「あそこにあるよ」
「さんきゅ、っとルークそろそろ風呂使って寝ないとやばくね?」

俺はずっと寝てたからいいけどと普通に会話する年下の彼がなんとも憎い。
全く、誰のせいだと思って…こうなったら意地でもとルークは、ルカの髪に手を伸ばした。

「誰のせいだと思ってるの?」
「ルーク?」
「おかげで仕事も手につかない」
「…」
「オーナーにはセクハラされる、全部君のせいなんだから」

ルークはグイッと唇がふれそうなくらい顔を近づけた。

「責任とってよ」

久しぶりのキスの感触はルークの五感に甘く響いた。


***


「ん、るかくっ」
「オーナーの香水の匂い、セクハラだって、何されたの?」
「ふ…」
「教えてよ、ルーク」

服を脱がせながら浴室の扉を蹴るように、ルカは開けた。
ルークの身体に欲望に火をつけたのが自分じゃないということにルカは静かに怒る。

「後ろからハグされて、胸遊ばれて、耳にふってされた」

まるで子供のような口調で怒る年上の恋人にルカは小さく笑う。

「あんなに淡白だったのに、いつからそんなにエッチになったの」
「年下の恋人が出来てからです」

程よくなったシャワーのお湯が身体をうつ。

「ん…」
「俺も風呂使わなきゃいけなかったし…今日はベッドなんて言わせないから」
「そんな余裕、こっちだってないっ」

グイッとルカを引き寄せてルークは深く口づけた。
湯気で息苦しく感じるがそれも構わない。

素肌が触れる。

自分と違い、見惚れる程均整のとれた逞しい身体。

(きもち、いぃっ…)

シャワーと音とキスの音、息づかいだけが聞こえる。
壁が冷たいのも、どうでも良くなってキスが終われば、ルカがルークを立たせたまま胸や腹を舐めながら下へ降りていく。
ルークはもどかしさでどうにかなりそうだった。

(早く、早く…)

ルカの手がそこにかかると身体が大袈裟に奮えた。

「あんっふぁっ、るかくっ」
「もうイキそ?」
「ん、だって、ぁっ!や」
「いいよ、ルークのだったら全部飲むから」

深くくわえこまれてルークに耐えられる筈もなく促されるまま、口の中に出してしまう。

「ぁっ!まって、くちはなしたらっ」

吸い上げられ口から放れた瞬間に、二度目の射精を向かえずるずるとルークは座り込む。

「随分溜めてたじゃん、まさか顔射されるとは思わなかった」
「はぁ、ん…ごめ、んなさぃ」
「苦い、一人でしてないんだ」
「しないよ、できないもん」

興奮もしないし、気持ちよくない。

「そこは、俺をオカズにするとかさ」
「だって、るかくんがしてくれなきゃ、いや」

顔を隠したルークが何より可愛くてルカは耳にキスをして、真っ先に目についたコンディショナーを手にとると、ルークの秘所を撫でる。

「仕事なのにいいの?」
「いい、してっ」

ゆっくりと指を埋めると、きゅうぅっとルークの中が絞まった。

「すっげ…」
「ん、あぁ!」

好きなところを指で撫で上げれば身を捩ってルークが喜ぶ。

「気持ちいい?」
「うんっ、はやく、はやく」
「欲しいんだ」
「ん、ちょうだい…」

ルカはルークに口づけると、いきり立った自分のものを押しあてルークの中を割っていく。

「あぁっっ!!」
「ルーク、動くよ」
「あっあっ!い、ィイっ!」

何度も突き上げられるように揺さぶられて、ルークの口の端から飲みきれなかったヨダレが垂れた。

「ンッ!ぁ!ひゃうっ!」
「ルークっ、ルーク」
「るかくっ、ンンッ!イッちゃ!!」
「…っ」
「ひっぁああぁっ!!!」

ルークが果てると中も一緒に動いてルカもそのまま中へと射精する。

「はぁ、はぁ」
「るー、く…」
「ね、るかく、ん…もう、いっかい」
「いいの?」
「おれがしたいの、だめ?」
「いいよ、いくらでも」
「るかくん、だいすき」
「俺も大好きだ」

すれ違いで苛ついていたのは、自分も同じ。
ただ、先に爆発したルークが可愛すぎて、ルカは、ルークの頬を両手でおさえるとまた深く口づけた。



END








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