いつまで保つか見物だな
あれから、もうすぐ二週間経ちそうだ。
兄はあれから一切言葉さえもかけて来なかった。
(…なんでこんなに)
不安になるんだろう。
あからさまに避けられてるのが嫌でもわかる。
なんだか、それが怖くて怖くてルークには堪らなかった。
(もうすぐ二週間…)
うっすらと肌に残る後を撫でるとルークは静かにため息をついた。
「ルカ、なんだか楽しそうだね」
「そう見えるか、アニス」
「何、お金儲けな話?」
「いんや、欲しかったものがもうすぐ手に入るんだ」
「へぇ」
「後、4日…」
"いつまで保つか見物だな"
そう言って、くくっと笑ったルカにアニスは「嫌な男」と小さく呟いた。
END
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