ラブ送信しました



「ルカ先輩っ」
「よぉ、今帰りか」
「はい!」
「なら、一緒に帰るか?」
「ご一緒してもいいんですか?」
「あぁ、もちろん」

ほれ、と手を差しのべればルークは頬を染めてその手を取った。

「先輩、いつもこの時間に帰るんですか?」
「そうだよー」

あれから、ルークとはアッシュの脅迫は横に置いておき、友達以上恋人未満という形で付き合うことにした。
気持ち悪いとは、思わなかったがそれイコール、好きなのか自分の中でわからなかったからだ。
ルークは、ならもっと好きになってもらえるように頑張りますと、俺の中途半端な答えも受け入れてくれた。

「先輩」
「ん?」
「こっち、先輩の家の方向じゃないですよね」
「…そうだな、ルークは俺に早く帰ってほしい?」

ちょっと意地悪く聞けばルークはブンブンと頭をふる。

「そんなことないです!ただ、その俺ばっかり喋ってて先輩、うるさくないかなって」

不覚にもちょっとルークの泣き顔に、ぐっときた。

「俺、嫌いな奴の話は聞かないから」
「!!」

そう言えば、嬉しそうに笑ってルークは背中にぴったりとくっつく。

「そ、それは俺が先輩に嫌われてないって自惚れてもいいですか…?」

顔を隠したのがまた可愛いと思える。
やっぱり、こんな答えの出ていない曖昧な関係はルークだって不安なんだ。

「いいよ、自惚れて」

答えると、わしゃわしゃと撫でてから頭の天辺にキスをする。

「せんぱ、い?」
「家まで送るから」

その日の夜。
ルークから送られてくる何度目かのメールに、俺は初めて好きだと送った。


たった三文字に愛を乗せて。



END





お題配布元 夜風にまたがるニルバーナ









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