ラブ受信しました
「先輩！付き合ってください！！」
「は？」
男子校から共学になったとはいえ、我が高校は女子生徒数十名に、男子数百名というほぼむさ苦しい環境。
共学になって色恋の一つや二つあればいいとは思っていたが、俺、ルカ・ジュエは今まさに、告白されていた。しかも、男に。
「俺、一年のルーク・フォン・ファブレって言います」
初々しさ残る新入生。
現役生徒会長アッシュ・フォン・ファブレ溺愛の弟にし、中性的で愛らしい顔立ち、周囲から人気赤丸急上昇中の人物だ。
「ストップ、わかったから、落ち着け」
ルークの両肩を手で軽く叩くと、慌て喋り続けている彼を落ち着かせる。
「ぁ…」
言われて気づいたのか、一瞬で沈んでギュッとルークは胸で拳を握った。
「とにかく、立ち話だと疲れっから昼休みに屋上な…そこで詳しく聞くから」
「はいっ！」
ぱあぁっと笑顔を浮かべたルーク。
周りが一気に花咲く。
「もう、直ぐに行きますから！」
手をふって、ルークが去っていくといいタイミングで携帯が音をたてる。
『ルークのこと、泣かせたら命はないと思え。』
「アッシュ…あの野郎どっから見てんだ」
どうしたもんかとため息を吐くとルカは、アイフォンを制服のポケットにしまいこんだ。
春、愛と一緒に、脅迫メール受信しました。
END
お題配布元:夜風にまたがるニルバーナ
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