俺は本気だぜ?




年若き、導師。
長い朱毛をくくり、法衣に身を包んだ青年。

「ルーク大詠師」
「お疲れ様です、ルカ導師…ご立派でした」
「しかし、なかなか性に会わないな」

服の付属品を机に投げながらルカはため息をついた。

「法衣もよくお似合いでした」
「ありがとう、長かった、ここまで」

ぐいっとルークを引っ張り片腕でその身体を抱く。

「なっ!」
「お前が欲しい」
「導師、お戯れを!私たちは聖職者ですよ」
「んなこと、どうだっていいんだ」

ルカは深い笑みを浮かべてルークを抱く腕に力を込める。

「構うもんか、今の名誉も地位もこのことだけを夢見てずっとやてきた」
「…兄さま」
「可愛い、可愛い俺の弟…ずっと俺の腕の中で」
「冗談を」
「冗談、まさか」

欲に燃えた瞳がルークを捕らえる。



俺は本気だぜ?


END


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