食べ物を粗末にしてはいけません



「はい」
「何だよ、これ」
「チョコレートだよ」

ルカ…俺のいとこ(表向き)。
実はもう一人のアッシュのレプリカだったりする。

「ふーん、、」
「…」

それが、昔の俺に似てて…自分でもびっくりするくらいルカは俺様。

「チョコレートって俺の記憶だと固形じゃなかったっけ?」
「ぅ、…」

ルカの言うとおり、チョコレートは固形だけれども…。

(…何で固まらなかったんだよ…)

ルークが下を向いていると、ルカは溜め息をついてカップの蓋をあける。

「なんか、入れた?」
「ジェイドがくれた、白いこ「お前が先に食え!!」

無防備に空いていた口にチョコレートのスプーンが突っ込まれて、ルークは飲み下してしまう。

「っげほ、ごほ!な、何すんだよ!」
「なんともねぇか?」
「何が?何ともないよ」

別に舌がビリビリするわけでもなく、意識が混濁していることもなく、はっきりしている。

「なら、食わせろよ」

ああ、と口を開けてルカは液体のチョコレートを要求した。
自分で、食べろよ…と思いつつもせっかく食べると言っている相手の気をそこねることは無いかとスプーンで一掬い口に放った。

「あめぇ…」
「不味くないでしょ?」
「ああ、うまいぜ」

パクパクとルークが差し出すとルカも口に運ぶ。


「ふふ、」
「ん?お前も食わせてやろうか」
「え、俺は別に…」
「いいから目つむって口開けろって」

言われたとおりにすると温かくてぬるりとした物が口腔を這った。

「ぁふぅっ…ん、」
「ん、…」

くちゅくちゅと濡れた音が響くとルカはルークを解放する。

「、ふ、…」
「ははっ、ルークいい顔」

なんだかさっきから遊ばれていてだんだんルークは納得いかなくなってきた。
軽くスプーンでまた掬いあげると口の端めがけて、投げつけた。

「、ぶっ…!!」

見事にヒットして口の端からトロリとチョコレートが溢れる。

「ルーク、なにすっ!!」
「んっ…」
「っ…それ、誘ってんの?」

舌の上でチョコレートを遊ぶルークにルカは笑う。

「べ、別に誘ってなんかない、ルカが俺で遊ぶから」
「…適当な相手ならこうやって遊んだりしねぇよ…」

ちゅっ、ちゅっと互いにチョコレートを絡ませてベットに倒れこんだ。

「シーツ、汚しちゃう」
「その時は、その時、だろ?」

ルークを下にして悪戯っぽい笑みを浮かべると、二人はもう一度、深くて甘い口付けを交した。



END



ちなみに後からくるタイプでした。


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