夏の夜風
「あーさっぱりした」
「服、すみません」
「いいよ、大丈夫」
真っ暗の部屋にベランダに続く扉を全開にしてルカは風を入れる。
「星、綺麗ですね」
「うん、しかも涼しい」
「先輩の部屋すごく風通りよくていいなぁ」
「せっかく涼しいし、今日こっちで寝ようか」
「はい」
「じゃあ、布団引っ張ってくる」
「手伝います」
「おぅ」
ルークにタオルケットを持たせ、ルカは敷き布団を引っ張っていった。
「布団に寝ると足も疲れてたんだってわかるよなぁ」
「本当ですね…先輩、腕、痺れませんか?」
「んー、平気」
腕枕をしているルカはとても幸せそうに、ルークを撫でる。
「夏って暑いけどいいな…こんなに楽しいと思ったの初めてだ」
「先輩…」
「春にルークが来てくれなきゃ、今もこんなに楽しくなかっただろうな…ありがと」
「こちらこそ、ありがとうございます」
「明日から課題して、また遊びに行こうな」
満面の笑みに、ルークは大きく頷いてルカの腕に擦りよった。
END
お題配布元 確かに恋だった
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