ふわふわ甘い
「んーぁむ」
顔くらい大きなわたあめにかぶりついたルーク。
「美味しい?」
「はい、とっても!先輩も食べます?」
「いや、俺はいいや」
美味しそうに食べるその顔だけでルカは満足で。
「わたあめなんていつぶりだろ、お兄ちゃんが人だかり嫌いだから中学の時なんて行ってないんですよね」
「アッシュらしいな」
「んー!ごちそうさまでした」
「お粗末さん」
「手、ベトベトなっちゃいました」
「本当だ」
何気なくルークが手を見せるように差し出すと、ルカがその指を口に含んだ。
「ひゃっ」
「甘…、洗った方がいいな、そこの角に水飲み場があったから寄ってこうな」
かあぁっと熱が上がる感覚にルークの顔はまた熱くなる。
「先輩、それ無意識なら、質が悪いです」
「ん?あぁ、誰にもそうな訳じゃないからな、ルークだからだよ」
ぽんぽんと頭に手を置かれるともう何も言えない。
口の中がさっきよりもずっと甘く感じて、ルークはこくんと何度か唾を飲み込んだ。
END
お題配布元 確かに恋だった
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