波の音を聴きながら



「まだ、起きてたのか?」
「先輩…」
「涼しいな」
「はい」

ベランダに二人で立って、近くに波の音が聞こえる。

「俺、本当久しぶりに海にきました…こんなにゆっくり波の音聞いたの初めてです」
「ルーク」
「…みんなに見られたら?」

キスをしようとしたら右手でそっと止められた。

「もう、寝てるよ」

優しくルークの右手を寄せてルカはキスの続きを始める。

「ん…ん…」
「…っ、口少し開けて」
「ぁ…んんっ」

いつもよりずっと深くて奪うようなキスに、背筋がゾクゾクする。
波の音の中に、息づかいと濡れた音が混じった。

「んっ…せ、んぱぃ」
「…わりぃ、調子乗った、寝ような」
「や…いやです、まだ寝ない」
「ルーク…」
「もっと…もっとしてください」
「いいのか?途中で止めてやれそうにないぞ」
「はい」

扉を閉めて、カーテンを引いても月明かりで視界は悪くない。二人でベッドに座っても微かに波の音が遠くで聞こえた。



END





お題配布元 確かに恋だった








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