煌めく世界ときみ



「あ、ちぃ…」
「大丈夫ですか、先輩」
「うん…」

力なく頷いたルカに、ルークは心配そうに首を傾げる。

「髪、アップにしたら少しは楽になると思います」
「ワリィ、やってくれ」
「いいですよ」

ルークは嬉々として、櫛を使って髪を結い上げる。
首筋に髪が貼りつく感覚が無くなると少しは楽になった。

「はい、終わりました」
「さんきゅ」
「先輩、あれにお水あげていいですか?」
「いいよ」

ベランダの植物に、水をあげて満面の笑みを浮かべるルークはどうやら夏が平気らしい。

(平気というよりは、好き?)

日向でルークの髪はキラキラと輝いて、ルカには眩しいくらいだ。

「せーんぱいっ」

手を伸ばしてきたルークに日陰にいたルカは少しだけ躊躇した。

「先輩?」
「ん…今、行くよ」

伸ばされた手をとると、日に当たっていたせいか肌はいつも以上に温かい。

(…)

ぐいっとルークを引っ張るとルカはぎゅうっとその体を抱きしめた。

「先輩、暑くないんですか」
「や、暑いんだけど」
「じゃあ…」
「もう少しこのままいい?」
「…はい、構いませんけど」

胡座をかいた膝にころりとルークを寝せると、柔らかな髪を満足そうにルカは撫でる。

(先輩、暑いのにいいのかな?)

されるがままのルークが、そっとルカの顔を見れば逆光になっていたが嬉しそうで、暑くなってきてからは久方ぶりの柔らかな笑顔。

(いっか…)

すりすりとしっかりとした太ももに頬を寄せるとルークは睡魔に任せて目を閉じた。


END





お題配布元…確かに恋だった









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