ジェリーポットに満ちる月




「ルーク…」

俺の可愛い不思議ちゃんはこうして時折泣いている。
そんな時は、とびきり甘やかすのが俺の役目。

「さぁ、どうぞ」

クッキーに、金平糖、カップケーキ、ジェリービーンズのビン、それから紅茶にティージャムを入れてゆっくりとかき混ぜる。
何故、泣いているのかそんな野暮なことは聞かない。
ルークは悲しい時にしか涙を流さないのを知っているから。


「こっちにおいで」

カップを持っていたルークを引き寄せ、ルカは優しくその頭を撫でる。

「…」

笑顔になるまで、そうしていると、ちょっぴり、涙目でカップの中を見つめながらルークは呟く。

「ルカちゃん…好き」
「俺も…はい、ルーク幸せになるジェリービーンズ」
「ん、美味しい」

小さく笑った不思議ちゃんの額にキスをするとルカはぎゅっと抱き締めた。



END









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