冬。
冬と言えば雪。
雪と言えば氷。
氷と言えば……?
というわけでスケ−トしようじゃないか!!
「思いついたはいいけれど……」
「まさかできないのかい?ナマエ」
その通りだよ、クルーク。
思いついたはいいけれどやった記憶が一つもないよ!
第一君を呼んだ記憶もないけれど、来たから追い返すわけにもいかないよ!!
まぁ、一人よりも心強いし、氷が割れる心配もなさそうだし。
今日は思いっきり楽しむぞ!!
「いえーい!……到着っと!」
クルークと共にスケートを始めて数十分後。
スケートリンクを半周できた。
何この達成感、すごく嬉しすぎる。
クルークの方を見ると滑っている途中にコケたのが視界の隅に映った。
「大丈夫ー?まさかクルーク、できないのかなー」
「そ、そんなわけないじゃないか!!」
あはは、と私は笑う。
人のこと言えてないし、素直じゃないんだから。
まぁ、そういうところが好きなんだけど。
私は氷の上を滑る。
透き通るような音がスケートリンクに響く。
もう一度彼の方を見るとちょっと悔しそうな顔でこっちを見ていた。
ちなみに私が一休みしているときも、クルークはひたすら練習していた。
……よほど悔しいんだろうな、勝てないのが。
滑る。今度は一周できた。
クルークはまだ完全に滑れてなさそうだった。
私自身、クルークに成績とかは…正直、勝てないけれど……。
よし、今なら勝てる気がする。
私はスケートリンクの柵から離れ、氷の上から立ち上がった彼に言った。
「クルーク、来られるものならここまでおいで!」
「な、なんだって……!?」
うわぁ、すごーく悔しそう。
まぁ今までのことを見ても、離れているこの距離じゃココまでこられそうもない。
予想通り、転んだ……あれ、持ち直した?
え、音が近づいてくる?
進んでる?しかも転んでない?
――まさか、追いつかれた……!?――
いつの間にかクルークは私に追いついていた。
しかも私を押して、あろうことか、軽くキスまでするなんて。
「ナマエ、僕の勝ちだったね」
そう言ってまた唇を重ねる。
クルークでもここまで上達するんだ。
なんか悔しい。
悔しいからもう少しだけこのまま。
全身を通して、クルークのぬくもりが伝わってくる。
……やっぱり、こいつには勝てないかな……。
…………………………
というわけで、アルテミス様リク・クルーク甘夢を書かせていただきました!
こ、こんな感じで良かったのだろうか。
何かございましたらお知らせください!
最後になりましたが、リクエストありがとうございました!!
(4/9)
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