遊び、遊ばれ(リグ様リク・クルーク)



「よろしいですか?つまりこの時赤ぷよを消すと緑ぷよが落ちてきます。このような消し方を階段積みといい……」

アコール先生の声が響く教室。
私はノートに板書されたことを1から10どころか100まで全て書き込み、徹底的に連鎖の記憶をしていた。
理由は簡単、隣の秀才を追い越すためだ。
……だったんだけど。

「クルーク、さっきからなんで肩叩いてくるの。しつこい」
「キミを邪魔するために決まってるじゃないか」
「ふざけんな。今は授業中だよ?あんたも少しくらい先生の話を聞きな」
「このくらい別にどうってことないさ。ボクは未来の大魔導師なんだからね!」
「理由になってないよ」

声が大きくなるのを抑えつつ、クルークの方を見ずに黒板に書かれたものをひたすらメモし続ける。
段々こいつが近付いてきてるような気もするけど、気にしちゃダメだ。
ちょっと頭がいいからって調子に乗って……
私達みたいなギリギリの境遇の奴らの事も少しくらい分かってくれたっていいのに。

「ナマエ、ボクの話聞いてるかい?」
「聞いてない」
「少しぐらい聞けよ」
「聞かない」
「このクルークさまの有難いお話だぞ?」
「言い方を変えよう、聞きたくない」
「はあ?」
「だから聞きたくないんだって」
「……聞こえないねえ」
「だーかーらー!授業中なんだからあんたの話を聞く暇なんて無いって言ってるでしょ!!」

本当にこれだからナルシストは……って、あれ?
なんでこいつ笑ってるの?
それから、なんで後ろに人の気配がするの?
まさか……

「二人とも。放課後先生のところに来て下さいね」

わーい!
涙目だよ畜生。


…………


許すまじクルーク。
絶対許さん。
なんでこいつなんかと一緒に補習受けなきゃいけないのさ……!!

「先生、せめてこいつと席を離して貰えないでしょうか。集中できません」
「いや、このままでいいです。おバカさんのナマエにはこのボクの説明じゃないと分かりにくいだろうからね」
「あんたが分かりにくくしたんでしょこの天才へたれナルシスト!」
「まあまあ、二人とも。早くしないと課題の量が増えてしまいますよ?」
「「はーい……」」

もうやだこのメガネ。
シグやアミティ達と一緒に居残り授業した方がよっぽどマシだよ。
皆で教えあえるし楽しいし。
それに対してこいつと二人の授業は辛い。
邪魔はされるし頼んでもいないのに解説されるしとにかくしつこい!

「ナマエ、そこの答えはどうしてそうなると思う?」
「黙れ天才。一人で勉強するから喋るな」
「ボクはキミのためを思ってアドバイスしてやってるんだよ?感謝こそされど恨まれる筋合いは無いね」
「……はあ、クルークじゃなくてレムレスが隣の席なら良かったよ」
「別の学校だし無理だね。キミとレムレスでは釣り合わなさすぎる」
「そのくらい分かってるって」

プリントをひたすらに解きながら、溜息を深く吐く。
もういい、こいつの話は無視しよう。課題が進まないだけだ。

「ああ、それにしてもキミって本当に面白いね。からかい甲斐がある」
「……」
「あれ、ついに無視かい?このボクを無視するなんていい度胸じゃないか」
「……」
「もしかして怒ってるのか?まあキミが怒ってもボクには怖くもなんともないけどね」
「……」
「どうやら本気で無視してるようだね」

ああそうですよ。だからはやく黙りやがれナルシスト。
そろそろ私も切れるよ?
……その前にアコール先生が大変なことになりそうだけど。
そんないよいよ本気で集中しかけたその時、奴はとんでもない発言をしてきた。

「なあナマエ……好きだよ」
「は?」

驚きのあまり手が止まる。
そしてそこから今まで持っていたシャープペンが落ちる。声も出る。
本当に支離滅裂な奴だ。
というかアコール先生の前だということを忘れているんじゃないか?こいつ。

「冗談は課題の後にして」
「これが冗談のように聞こえるかい?このクルーク様の告白が」
「冗談にしか聞こえないの間違いじゃないかな」

クルークは特に悪びれる様子もなく、ただ私のプリントを抑える手に自分の手を重ねた。
なんなんだこのよく分からない人は。
突然告白はするわよく分からない話ばっかりしてくるわとにかく支離滅裂だわ……!

「……あんたの方が面白いよ、色々な意味で」
「だろ?だからボクと「断る」えー」

まあ、答えは勿論NOだけどね。
それより課題課題!


…………………
オチなんて無かった
後半になるにつれ段々長ったるくなり文が変になっていく事件。

ということでリグ様のリクエスト小説でした!……多分!
お相手の指定が無かったのでシチュエーションから勝手に推測させて頂きましたが大丈夫でしたでしょうか?
苦情等ございましたらどこかから教えて下されば。
最後にリクエストありがとうございました!!

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