私と二人、楽しそうに。(ましゅゆ様リク・Wクルーク)


「えーっと……」

失礼ですが、二人は何故、言い合いをしているのでしょうか。
……ケンカでもしたのかな?



数分前。
あやしいクルーク(以下あやクル)は私に一言、

「少し一人になってくる」

とか言い出して、あの本を持ったままどこかへ行ってしまった。
あまりにも遅いから、家の中を探しはじめた。
………自分の家で自分が家捜しするなんて思ってもみなかったよ!



その結果がこれである。
奥の方から音が聞こえてたから分かった。
ドアが少しだけ開いていた、とある別室で誰かが言い合っていた。
一人はあやクル。
もう一人は本の中に封印されたクルーク(の魂)だった。
……というか『一人』とか言っていて結局『二人』じゃない!
まぁ、いいか。
そっと聞き耳を立てる。うん、聞こえる。

「お前にナマエは渡さん」
「それをそっくり君に返してあげるよ」
「残念ながら、お前がそこにいてもどうしようもない」
「残念ながら、君がそこにいたってどうしようもない」

えーっと。
やっぱり話の内容が見えてこないのですが。
私が……何?
そう思った瞬間、向こうから声が聞こえた。

「「ナマエ、そこにいるのは分かっている」」

いや、ハモらなくたって聞こえますから!
だけど、バレてしまったのは仕方がない。

「お邪魔しまーす」

自分の家なのにそんな挨拶をして私は部屋に入る。
万が一見られたときのために全ての部屋を多少は片付けたんだけど。
あれー、何で散らかっているんだろう。
それはともかく。

「ところでWクルーク」
「私と!」
「こいつを!」
「「一緒にするな!!」」
「分かったからハモらないで!!」



「とりあえず話の状況が、よく読めないんだけど」
「その前に、君は僕と……」
「私、どちらを選ぶか答えを聞かせてもらおう」

……えっ。
どちらかを選ぶ?
そんなこと、できるわけがない!
だって……。
選んじゃったら。

「選べない。だって、二人にケンカして欲しくないから」
「そういう意味で言っているんじゃない……」
「まったく……ナマエは本当に鈍いんだね」

そうなのか。

「というわけで僕は君を誰にも絶対に渡したりしないからね」
「お前が私を好きにならないのなら病んででもお前を愛する」
「それはいろいろ分かった気がするけれど、腕を引っ張らないでー!!」

しかも二人が壊れた気がする!

だけど、そんな感じでどこか楽しそうな二人が。
私は一番大好きだよ。



==========
……無理でした。
結局ギャグになってしまいましたね。
というかこれを『取り合い』って言うのでしょうか。

という事で、リクエストからほとんど脱線してしまい、すみませんでした!
そして、最後まで読んでくださってありがとうございました!


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(9/9)
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