休日の前日(あかぷよ様リク・クルーク&レムレス)


今日は休日……の前日。
一週間に二回しかない時間。
だって48時間しかないんだよ。
それなのに。

「レムレス……僕がナマエと一緒に行くんです!」
「残念だけど、ナマエは僕と行く約束があるんだ」

目の前で、クラス一の秀才と彗星の魔導士が言い合いをしている。
話を聞いたところによると、どちらが私と遊園地に行くかでケンカをしているらしい。
二人は私と約束したって言っているけれど。
実際の所、私は二人と約束すらしていない。
だから勝手に話を進めてもらっちゃ困るんですけれど。

「僕が先に!」
「だから、僕が先だよ、クルーク」
「ついでに、ナマエキスとしたのも僕が先です!」
「あれ、ナマエに目を付けたのが僕が先のハズだけど?」

あのー、私のこと。忘れていません?
しかも、そんな恥ずかしい内容を大声で暴露しないで!!
それでも二人は言い合いをしている。

「レムレス、こうなったらぷよ勝負で勝った方がナマエと過ごす。そうしましょう?」
「そうだね、言い合いしてもラチがあかない。先に二勝した方の勝ちで」
「いきますよ!」
「ぷよ勝負……!」

だから私のこと、忘れてません?

「集まれ、宇宙の惑星、渦巻け、テクトニック!」
「さあ、大丈夫、怖くないよ、モンテ!」

あぁ、本当にはじめちゃったよ。
ちなみに勝負は『カルテット』になっている。
互いが力を承諾したから戦争だって普通のことだ、みたいな感じ。
おおこわいこわい。
このまま逃げ出そうかな。
だって、休日はゆっくり過ごすって決めているのに。
私はドアに手を掛ける。
さっきも言ったけれど、私は、いいよ、なんて一言も言ってもないんだからね!!

「我に力を、我に力を、スステラ・イネランス!」
「アロゼ、アロゼ、ココンフィテュール!」

ふ、二人とも七連鎖!?
私は二人の勝負に目を見張った。
ドアに掛けていた手を無意識に下ろす。
私はしばらくそこで呆然としていた。



どのくらい時間が経っただろうか。
決着はまだついていない。

「流石ですね……レムレス」
「君も腕が上がっているんじゃないかな……クルーク」

実際、私もそう思った。
あ、今二人は止まっているよね?
もう、どうしようもないよね?

「あのさ、二人とも。私、遊園地に行くなんて一言も言っていないんだけど」
「「……………」」

急に二人は無言になってしまった。
いろいろ考えているに違いない。

「ねぇ、こうしよう」

私はある相談を持ちかけた。
こうすれば平和的解決なんだ。


「明日はクルーク、明後日はレムレス。これで文句はないよね」


その後、二人はそれを承諾してくれた。
まぁ、それも楽しい。



人騒がせな休日が始まろうとしていた。



後日談。
土曜日にクルークが珍しく私にくっついてきた。
日曜日に甘すぎる香りと共にレムレスと過ごした。

やっぱり休日はまったりする方がいいよー!



==========
甘成分が、驚きの白さ!
といっていたしょうりんです。×の人です。
奪い合い、というよりは巡ってぷよ勝負……みたいなことに。
期待に添えることが出来ず、申し訳ありません!

そして、いつも当サイトをご利用下さり、ありがとうございます!!


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