暗闇の中に(ルーミア@男体化・ホリック様リク)


「あのー、ルーミアさん」
「何なのかー?」
「あなた昨日まで女の子だったような気がする、というかだったはずなんですが」
「そーなのかー?」
「いや覚えてないんか……うわっ、ちょっ、放してルーミア!」
「嫌なのだー」

何なんだ、この状況は。
私がいつも通り森へ行き、ルーミアに会いに行こうとしていた。ここまでは良かった。
どうしてこうなった、ルーミアさん。主に声と体が完全に男性なんですけど。
というのに、彼女……いや、彼はそれを気にせずいつも通り私に抱きついてきた。

「ルーミア、放して……」
「ダメなのかー?」
「ダメ、というかなんというか……その、ルーミアが男の子になっちゃったからちょっと」
「むー」

体は変わってもルーミアはルーミアか。
残念ながら何度放してといっても彼は解放してくれなかった。
本当に何があったんだ、この宵闇の妖怪に。
つい昨日まではいつも通りだったのに……
ふと、彼は困惑する私の耳に口を寄せる。
そして、静かに囁いた。

「ナマエ、言ってたよね」
「え?」
「女の子同士では恋人になることはできない、って」
「いや、ちょ、何を言ってるのか全然わからないんだけど」
「僕は、ナマエが好きだからこの姿になったんだよ。ナマエとずっと一緒に居れるように」

それは、ルーミアのいつもの声とは程遠い、静かで優しいテノール。
段々と頭が混乱してくる。
つまりルーミアは私のことが好きだった?
確かに前にもそれっぽいことは言ってた。
でもそれは友達として、っていうことで私の中では完全に割り切って……

……。
原因、私じゃん。

「本当に好きなんだ、ナマエ。付き合ってくれないかな」

彼は私に、迷いのない真っすぐな声で言う。
さて、私はどうすればよいのだろうか。


……………………
遅くなりました、ホリック様リクエストの男体化ルーミアです!
後半はEXルーミアっぽくしたつもりなのですが……
うへえ。やっぱりボキャブラリとその他色々が足りない。
まあ、なにはともあれリクエストありがとうございました!

prev next


(5/9)
title bkm?
home





×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -