あとどれだけ、みんなといられるだろう。
個性豊かな仲間たち……みんなと。
落ち込んだときに笑わせてくれたり、嬉しいことにみんなで喜んだり。
とっても楽しい日々だった。
別にここの住人なんかじゃなかった。
いつの間にか、という言葉が相応しいだろうか。
初めてここに来て、戸惑った。
前の場所と違って、全然知らない場所。
でも、それはみんながいたから乗り越えられた。
辛いことも乗り越えられた。
今の私。
病院と呼ばれる場所で一人だ。
どこから来たのか分からない、原因不明の病原体に負けてしまった。
「みんなに感染するといけないから」
そう言って、私はみんなから離れるようになってしまった。
それと同時に。
みんなと、一緒にいられないことも分かってしまった。
あと、どれだけの時をこの世で過ごせるだろう。
私には分からない。
精一杯生きてきたのに。
前科なんて無いのに。
それでも生きる生命の時間は、全員不平等だ。
そういえば、アイツ……今頃何をしているのかな。
困り果てていた私に、声を掛けてくれた不思議な……人。
どの場所にも、どの時間にも、本当は……いない存在だって言っていたっけ。
それでも、笑顔を浮かべて生きていた。
……悪質ないたずらには困ったけれど。
たしか、別の世界のこと仲良しで、よく遊んでいるようなことも言っていたっけ。
会ってみたかったなぁ、仲間に。
きっと、個性豊かな仲間なんだろうな。
最近は誰からも忘れられたかのように、人の気配がない。
多分、みんなにはもう会えない。
別に、孤独怖くない。
むしろ、みんなの前はイヤだ。
どんな表情を浮かべるか、それを見ながらなんて……。
私には辛くて、出来ないよ。
「――!げほっ……げほっげほっ……」
手の指の隙間から紅いモノが滴る。
そうか……もしかして。
こういうことをきっと、『悟る』って言うんだろうな。
結局みんなには会う事がなかった。
それも仕方のないことなのかもしれない。
それじゃあ、どこかで会えることを願って――
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そっか……。
もう会えないんだね。
何となく、分かっていたような気もするけれど。
やっぱり寂しいや。
でも。
ボクが、キミの生まれる時空に。
絶対、遊びに行くよ。
そして、久しぶり、って言うんだ。
まぁ、きっとキミは覚えてないんだろうけれど……いいや。
新しい記憶を持った、キミと遊ぶんだ。
今、ボクの目の前で。
安らかに眠っているキミと――
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あとどれだけ一緒にいられるかな、という感じの気持ちになったら、
書き始めて何故かこういう感じになってしまった。
暗いだけじゃなくて……どうまとめれば良いんだろうか。
しかも、夢小説ではない小説とは……!
なんかスミマセンでした!
(14/62)
title bkm?
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