「ええええええええっ……」
よし、これは夢だ。問題ない。
「ナマエさん、これは夢ではありませんよ」
ああ、やっぱりダメだった。
図書室なう。
どうしようもない。
だって、赤点取っちゃったし。
どうしようもなく帰りたい。
現実逃避している気分だ。
……いや、してるけれど!!
でも驚いた。
私の右隣。
いつもならアミティがいるか、私一人だけど。
今回は違った。
目が痛くなりかけるまでこすり続けたくらい。
何たって、シグがいたからだ。
補習の提出用紙を黙々と解いている。
内容が少しだけ私と違っていた。
「?」
不意にシグがこっちをむいた。
「何でもないよ」
「………違う」
「?」
今度はこちらが疑問符を浮かべる番だった。
何が違うの?
「ここ。おかしい」
左指が示す先は私の提出用紙の今、書いていたところ。
「階段積みだけじゃない」
たしか、この問題は七連鎖するって……あ。
これだけじゃあ確かにできない!
そっか、だからここで折り返しをするんだ。
「シグ、ありがとう!」
「あー」
短い言葉。本当にシグらしいな。
そしてさりげなくシグの問題も見てみる。
「シグ、ここはカギ積みじゃないかな?」
「あー」
一言の返事をしながら書き直す。
「お互いさまだねー」
「だねー」
ゆったりゆったり時間は過ぎていき、
ゆっくりゆっくり二人で答えを書いていた。
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結局、甘い流れにならなかった。
どうしてこうなった。
自己満足のようなものですみませんでした!!
(29/62)
title bkm?
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