Memory3「ゴマ共などには目もくれず」


そんなこんなで私はネスさんご一行の旅に付き合うことになりました。
そして記念すべき一番最初に攻略すべき場所はフォーサイド――
……な訳無かった。

「あっつー……」
「ジェ、ジェフもエレナも大丈夫?」
「そう見えたらある意味凄いと思う……ううう」

どうやらバスが渋滞に嵌まってしまったらしく、仕方なく私たちは現在砂漠を徒歩で横断しています。
歩いた方が早いとか言われても……流石に暑い屋外よりゃ涼しいバスのがまだいいと思うけど。

「あ、もう、ダメ……」
「ネ、ネス、ジェフがまた熱射病……ぬれタオル下さい」

で、その結果主に私たちが地獄絵図状態になっているということです。まだこっちの気候にさえ慣れてないのにこの暑さはきつい。雪降らせられないかなこの砂漠。

「うーん……PKフリーズの冷気を纏いながら歩ければ苦労しないんだけどな」
「多分それは無理ね。私たちのPPじゃとてももちそうにない」

ポーラはそう言いながら自らの顔にぬれタオルを載せる。えらく気持ちよさそうだ。そして贅沢。

「うーん……あっつー」

正直PKヒーリングを使うよりもその方が絶対いい気がする。少しは気分も晴れるしPPも使わないし……

「エレナ、早くヒーリング……」
「ジェフ、その手に持ってる濡れタオル先に使おうよ」

でも人によっては濡れタオルよりヒーリングの方がいいらしい。……なんで?
私はジェフから濡れタオルを受け取り、代わりにヒーリングαを掛ける。ポーラと同様に顔に載せてみるとやっぱりヒーリングよりも気持ちよかった。

「ありがとう、落ち着いたよ」
「うー気持ちいー」
「そこの二人、そろそろフォーサイド着くよ」

……折角修復したばかりなのにもう砂漠を抜けるの?
しかし、少し遠くにコンクリートの道路が見えたことから嘘ではないみたいだった。タイミング悪かったね。

「もうフォーサイドか。一か月前までオネットで普通に暮らしてたのが信じられないよ」
「私も捕らえていたのが二週間前なんて……」

私も三日前に仲間に加わったばかりなんて思えないね。何かそれにしては馴染み過ぎてる気がする……

「取り敢えず行こうぜ!早くフォーサイドへ!」
「ちょっ、一人で走るなジェフ!」


………………………
全国の胡麻さん護摩さん、特に白ゴマさん黒ゴマさん申し訳ございませんでした

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(4/12)
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