「変わらない、じゃない。変わりたくないんだ」(クルーク)


「フェノ」
「何?」
「今日こそハッキリ言わせてもらうよ」

クルークはそう言って深呼吸した。
もう一度大きく息を吸う。

「あんなに練習しているのに、何故教えてもらった積み方をやらないんだい?」



クルークが言うのも無理はない。
確かに私は真面目に授業は受けるし、ノートは取るし、サボリなんてもってのほか。
元々そういうことが好きだからね。
だけど、私は絶対に基本的な積み方をすることが出来ない。
びっくりでしょう?
積み方とかは理解できているのに、さ。

「第一、これじゃあまるで……!」
「まるで?」
「テキトニックじゃないか!!」

ああ、きっとこの人は。
『テキトー+テクニック+テクトニック=テキトニック』
って、言いたいんだろうな。
……ものすごくややこしいけれど。



「……さぁ、もう一回ぷよ勝負だよ、フェノ!」
「それは正気ですか」
「当たり前じゃないか」

気だるいなあ、と思いつつも体制を整える。
さっきのことから考えると、『ぷよぷよ』なんだろうなあ。
個人的には『ぷよぷよ通』の方がやりやすいけれど、仕方ないか。

だがしかし、数分後。

「集まれ、宇宙の惑星、フォッサ、テクトニック、ウィス・アトラヘンディ!」
「いきなりそこまで積むなー!」

私の方に容赦なく、お邪魔ぷよが落下してくる。
何回か連鎖させようとしたけれど、もちろん、あっさり負け。
何度やっても同じ結果。
実はこれがもう十回目なんだけれども。



「やっとわかった」
「今更かい?答えを教えてもらおうか」

私はそこで笑みを浮かべた。
そう、何故。私は今までこれに気づかなかったのだろう。

「変わらない、じゃない。変わりたくないんだ!」
「それは単なる面倒くさがりじゃないか!!」



「……というのが茶番だよ。分かったかい?フェノ」
「残念だけど知ってる」
「知ったかぶりはやめようか」
「知ったかぶりはしてないけれど、断る」



==========
茶番がしたかったんです。それも全力系キャラ崩壊の←



※サンプルの名前が『フェノ』で呼んでいる皆様へ。
 本家様はこんな感じじゃないと思う!←おい
 

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(4/7)
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