性懲りもなく。


「じゃっじゃーん!!毎度おなじみ、ユウちゃんでーす!!」
「……レイくんでーす」
「それについてきたナマエでーすww」
「……何だ、お前ら。ってか、ナマエの語尾どうした」
「わらわら」
「おい」

相変わらずの自己紹介と共にいろんな人を茶番に引き込む。
これが最近ハマった遊びである。
元はといえば、ユウちゃんが提案し、レイくんが珍しく賛成し、
そこに私が乗り込んできた、というわけである。
特に意味はないらしいが。

今回のターゲットはシェゾ。
昨日はラフィーナ。
一昨日はまぐろとりすくませんぱい。
意外とみんなの反応が面白い。
驚いたり、突っ込んだり、悪ノリしたり。
これがハマる。



「……んで、俺に何の用だ」
「特に意味はない」
「……と、見せかけてぇ……問題!!」

はあ?という表情をしてこちらを見る。
当然の反応といえば当然だ。

「……答えは一つだけです」
「パンはパンでも食べられないパンはいくつある?」
「はあっ??」

なんじゃそりゃ、と呟きつつ、考え始める。
この問題。考えればいくらでも答えは出てくる。
だが、しかし。
真面目に考えてはいけないのだ。
ここで真面目に考えるのがミソなのだ。
銀髪の魔導士は、必死に考えている。

「時間切れ〜!答えをどうぞ!」
「えっと……そうだ、フライパン!」
「残念だったな魔導士。正解は……」
「……『一つ』です」
「なんでだよ」

そう、これが考えちゃいけない理由。
勘のいい人は分かるんだけど。

「だって、最初に言ったじゃん。『……答えは一つだけです』と。
 ユウちゃんが問題を出す前にレイくんが言ったよ?」
「ああっ!!」
「今更気づいても遅い!つーわけで、ユウちゃんからのプレゼント!」
「間違えちゃった人にはぁー、幽霊になる義務を与えようと思いまーす!」

レイくんがシェゾを押す。
油断していたらしく、あっけなく地面に倒れる。
そんなシェゾの額を私がでこピンした。
悔しそうにこちらを見上げる。
去り際に一言。

「可哀想だからこれで我慢するよ」
「それでは、また今度〜!」
「……さようなら」
「おい!」

ほら、意外と面白い。
それでもまぁ、ほどほどにして置かなきゃと思いつつ。
明日は誰にしようかな。



「つーか痛ぇ」
「知ってるww」
「まだ笑うか」



==========
リアルでこんなことがありましたとさ。
まぁ、多少違う部分はあるけれども。


prev next


(22/31)
title bkm?
home





×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -