Chapter.4


「ところでナマエ。なぜこのクルーク様をここに連れてきたのか教えてほしいな」
「はーい!何となくでーす!」
「……なんでそんなに元気に答えているんだい?」

ちなみにこの質問に対してはスルー。
だってよく分からないけれどこういう風な答え方をしたかったからだよー。
なんて言ったら、きっと……

「まったくナマエは……」

あれ?
考えていること同じだった。
いや、もしかしたら偶然かもしれない。

「僕がこう答えると予想したのかい?当たっているだろ?」
「うん!大正解だよ!!」

うひゃひゃひゃひゃひゃっ、と笑って勝ち誇った顔をする。

「流石、天才クルーク様!」
「うん、すごいと思う!」
「なっ……なんだよ、急に」

そういってクルークはそっぽを向いてしまった。
なんでだろ、まぁいっか。

「そういえば……あのときの返事をまだ聞いていなかった」

そういってクルークは振り向いた。
あのときのような真剣な目をしていた。
私は、どう答えるべきなんだろう。

「そう、もう少しだけ。もう少しだけ考えさせて」
「いつまで待たせる気なのかな、ナマエ?」
「三日。あと三日!」

クルークはそこでまた考え事をはじめる。
そして唇を動かす。

「分かった。三日後の放課後、ここで待ってるよ」

そういって屋上の出入り口に向かって歩き出す。
同時にチャイムが鳴った。



教室に戻っていたクルークは平然とした顔をしていた。
本人もまったく気にしてないようだった。






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