07


「……次やったら容赦しない」
「大丈夫これ容赦してるの許容範囲から外れすぎてるから」

腕に割と長いステルスチェーンとか完全に鬼だよねこの人。
放課後は必ずこのチェーンに縛られてなきゃ駄目らしい。鬼畜。

「いい加減にしてくれないかな、あやクル。私はあくまで生身の人間だよ」
「私を本気にさせたのが悪い。私は魔物だからな、何があろうと意地でも欲する性だ」
「鬼畜だねえ」

彼はニヤリと笑い、私の耳元に口を寄せる。
「何があろうと、貴様の身体も心も全て私が頂く」と。
相変わらず変態だ。しかも最初からその気で言うなんて。
きっとあの闇の魔導師は自分を超える変態が現れたことに歓喜することだろう。
尤も、そいつに伝える暇なんてこの人が与えてくれる筈が無いのだけれど。

「さあ、今日は何処がいい」
「何をするつもりだ変態。というかそれ以上言うとまた封印するよ」
「ほざけ。貴様を手に入れた私にもはや敵など居ない」
「その私からの攻撃の場合ってどうなるんだろうね」

彼はニヤリと笑い、「安心しろ、貴様の攻撃程度なら受け入れてやる」と囁く。
受け入れるって何、受け入れるって。

「あーあ、もう少しアミティと話したかったなー」
「話し相手なら私が居る。何かあるのなら私に言え」
「元凶と話しても意味無いから」


まあ、今日もいつも通りといえばいつも通りだった。
このうちにこいつを本気で封印すればよかったんだね。
でも、今は。

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(9/14)
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