ブブ…と私の手元にある携帯電話が揺れ、一件のメールを受信した。メールの差出人は所謂幼なじみという関係である奴からだった。

奴はこの辺付近にあるらしい野球の名門?ってところに中学時代で自分がこいつと野球やりたいってやつを結構集めてそいつらと共にその学校の野球部に入部したという俺様である。その際私も一緒にその学校でマネージャーをやれと言われたけれど高校に入ってまで奴のお守りなんぞごめんだと、とりあえず奴と同じところを受験し、入学する姿勢を見せておきながら何も言わずに別の学校に入学してからと言うものこのようにメールが頻繁に来る。言い方は違えど内容はだいたい「学校名教えろ」一択。一年たった今でも来るのだが…正直うぜえ。ちなみにメールは基本無視。誰が貴様に学校名なんぞ教えるか!


「みょうじおはよー。なんかすげー顔してるけどなんかあった?」

『御幸かおはよう。幼なじみからのメールがしつこくてうざいだけだから気にしなくていいよ』

「へー、幼なじみ。どんな奴?」

『態度がうざい。俺様。』

「俺様、ねえ…」


メールの送り主に対していらいらとしていると朝練が終わって教室についたばかりらしい御幸がこちらにやってきて私の前の席に腰掛けながら話しかけてきた。正直こいつも幼なじみとどっこいどっこいぐらいにうざいわけだが、私は何を血迷ったのかこいつのことが好きらしい。…この場合らしいという不確定な表現をすることはやめよう。私はこいつ、御幸のことが好きだ。そして奴と御幸は知り合いだ。つまり私が御幸を好きということが奴にばれると非常に、ひっっじょうにめんどくさくなるのである。意地でも言わない。


「じゃあさ、俺とその幼なじみだったらどっちがうざい?」

『どっこいどっこい』

「えー、まじで?」

『幼なじみは俺様でうざい。お前は性格悪くてうざい』

「はっはっはっ、みょうじよくわかってんじゃん!」


お互いにHR開始のチャイムが鳴るまで軽口を叩きながらくだらない会話を続け、チャイムが鳴ったとき私の席の前に腰掛けていた御幸が立ち上がったため自分の席に戻ると判断した。すると御幸はおもむろに口を開いて


「そうそう、俺お前の幼なじみにむかついたからそいつ以上にお前にしつこくメール送るわ」

『は』

「じゃーまたあとで」

『っておい!御幸!』


そう言い残して私から離れていった。奴以上にしつこかったら私大分うざがるけどあいつ私のこと嫌いなのか…?と思ったが御幸からメールがくるならなんでもいいかなあなんて都合の良い考えを起こした私はその日1日絶好調で、幼なじみから来たメールのことをすっかり忘れることが出来たのであった。


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気づいたら夢主の幼なじみに嫉妬する御幸書いてた
幼なじみは成宮くんっていう

この設定でもう二、三話書けそうと思ったけど書けなかったからあげとく




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