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それから数分後、どうやら無事見つかったらしい次屋と走り回って息の切れた富松、そして二人に合流したらしい浦風の三人がこの場に来た。そしてそこから次屋と神崎二人への富松の説教がはじまり、ここにきてようやく三反田が私の手を掴んでいることを浦風に指摘され、頬を赤く染めつつ離してくれた。
「ごめんねみょうじさん、ずっと手掴んだままで」
どうやらただ単に手を離すのを忘れていただけらしい。三反田があんまりにもしょぼくれた顔で謝ってくるものだから私はなんだか少しだけ心が痛んだ。
『ううん、大丈夫』
「でも結局手掴んだまま左門に説教はじめちゃって気まずかったよね」
『………。それも、大丈夫』
「本当にごめんね」
まあ最終的に思い出して手を離してくれたわけだし別に大丈夫よ。それから三反田が頬を赤く染めたことによって浦風が言っていたことを思い出してしまい私はまた気まずくなると同時に顔が熱くなった。
「あ、ごめん数馬。数馬がみょうじのこと好きだってみょうじに言っちゃった」
「……………えっ!?」
なのに浦風がうまいようにそのことを三反田に伝えるもんだから三反田と私の目が合うのは当然というわけで
『「……………」』
「ねえ無言で見つめあってないでなにか話してくんない?」
気まずい以外の何物でもないこの空間。くそう浦風恨んでやる。そう思って浦風に視線を向けて睨んだ。なのに浦風はめちゃくちゃいい笑顔で私を見ていた。くそう!
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だいぶ無理矢理でごめんなさい