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「それにしても、左門何やってんの?作兵衛が掃除当番だから教室から動くなって言われなかった?」
「……?……あーもしかしたら言われたかもしれないぞ」
「…………はーっ。全く、何でそれを守んないんだか。その感じだと三之助も聞いてなさそうだな………」
「…………?」
私を起き上がらせてくれた三反田は私の手を掴んだまま神崎の説教をはじめてしまった。ぶっちゃけ言うと気まずいことこの上なくてこの場から離れたいのだが三反田がわたしの手を掴んでいる為この場から動くことが出来ない。一体どうしろと。とりあえず富松にメールしておこう。
「だいたい左門は自分が方向音痴だってわかってるんだから作兵衛じゃなくてもクラスメイトとかに連れてってもらうとかしないの?」
「今日は行けると思ったから行動したまでだ!」
「あぁ、またいつものか。てかなにみょうじさん押し倒すとか羨ましいことしてんのさ。ずるい」
「みょうじ見つけたからみょうじのとこ行こうと走ったらうまく減速出来なくてぶつかっただけだ!」
「はぁ?ぶつかったの!?それで謝った!?」
「勿論だ!」
富松にメールを送り終えたところで視線を二人に戻してみると三反田の説教はまだ終わっていなかったらしく二人の言い合いは続いていた。もうそろそろ次屋の方も探さないといけないんじゃないんだろうかと思ったけどこの場で口を挟むなんてことは出来ないので黙っておくことにする。はやく富松来ないかな。
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夢主と数馬が話さないんですけれど一体どうすれば