とりあえず私は目の前で未だに笑っている浦風からどうにかして逃げたい。身の危険を感じてきたのだ。浦風藤内は危険、なのに動くことが出来ないのはあれだ、逃げた方がもっと危ないと本能的に悟ったからだ。まさしく八方塞がり。一体私にどうしろと。


「そうえばさ、さっき作兵衛とアドレス交換してたよね」

『え』


そして浦風は私と富松しか知り得ないことをさらりと言った。あれ、その場にこいつ居なかったよね……なんで知って……


「どうせだから俺とも交換しとこうか、携帯出して」

『…え、あ、はい………?』


有無を言わさずのイイ笑顔だった。私は逆らえず、携帯の電話帳には不本意ながら【浦風藤内】の名前が増えたのだった。


「じゃあ探しに行こう」

『……………そうだね』


それからしばらく浦風と二人を探したが見当たらず結局分かれて探しはじめたのはいいけれどやっぱり見つからなくてなんとなくボーッと歩いていると後ろからなにやら聞き覚えのある声が聞こえてきた。


「みょうじー!!!」


『おおお!?』


それと同時に私の背中に強い衝撃。その流れで私は足がもつれ、バランスを崩し倒れた。ついでに私にぶつかってきたやつも倒れた。


『いったい……………』

「あっ!すまんみょうじ!みょうじ見かけたから追いつこうと思って走ったら減速出来なくなった!」

『だからってぶつかることはないでしょーにバ神崎………』

「ははは!だからすまんって謝っただろー!」

『……それはいいからはやくどけてくれないか』

「?」


それはつまり神崎が私を押し倒しているように見える、という体勢で。私としてははやくどけてもらいたいのだが神崎はそのことに全く気づかない。まあ私には勘違いされて困るような相手はいないし別にいいんだけどさ、ほら、気分の問題ってあるじゃない。それ。


「え…………?……………………みょうじさん、と……左門…?」


だと言うのにたまたまこの場に来たらしい人に勘違いさせたみたいなんだけど、この状況一体どうすればいいんだよバ神崎!お前のせいだからな!!


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だいぶ無理矢理終わらせてしまった。だがしかし次は数馬だ!フラグ回収頑張らなくては……………





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