先ほどから私と対峙していた赤い蛇はジュンコという名前で、今私の目の前にいる彼はそのジュンコちゃんのご主人様らしい。彼の名前は、知らないけど。


「あぁジュンコまたお散歩してたのかい、まったく心配させないでおくれよ」


とりあえず赤い蛇を飼うくらいの変人なのだということはわかったが、私はこれからどうしたらいいんだろう。昼休み終了まであと15分もあるけどこのままこの場所にいるのはとてもつらいと思う。


「それにしても、君」


と、そんなことを思っていたら彼に話しかけられてしまった。


『うお?私?』

「そうだよ君以外に誰がいるんだい。君、ジュンコになにもしていないだろうね?」

『うえ?ああ、何もしてないよ。ただ珍しいなーって見てただけだから』

「それならいいんだ。ジュンコは少しデリケートな面があってねあまり人に触られたくないんだよ」

『そうなの』

「そう。あと………」


どうやら私は彼のスイッチを押してしまったらしい。それからと言うもの彼は延々と続くジュンコちゃんのことを話し続けた。そして私はその話を聞き続けた。だってほら、暇潰しに丁度いいじゃない。あとジュンコちゃんの話意外と楽しかったから苦になんなかったし。


『ねぇねぇそろそろ昼休み終わるよ』

「あぁ、もうそんな時間か。なんか今日は悪かったね、ずっとジュンコの話ばかりしていて。退屈だったろう?」

『いや退屈じゃあなかったかな、意外と楽しかったよ。あと君にとってジュンコちゃんがいかに可愛いかってことがわかった。だからさ、君の名前とジュンコちゃんをセットで覚えたいから名前を教えてくれないだろうか』


そうして聞き出した彼の名前は「伊賀崎孫兵」というらしい。あれ、そういや友達たちが言ってた伊賀崎ってこいつのこと?そうしたら私こいつと同じクラスじゃね?今さらだけど。すんごい今さらだけど。あと私の名前を言ったときの彼の反応が気になるところだけどまぁ別にいいか。あと伊賀崎は確かにかっこいいとは思ったけど蛇好きなただの変人だったよ。


「(彼女が左門の言っていたみょうじ、か………)」


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伊賀崎編しゅーりょー!!でもあんまし会話してないねもう夢じゃないねやっべ(^ω^ ≡ ^ω^)





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