転入してきて一週間がたった。担任が言っていたようにクラスの人たちはみんないい人ですぐに慣れてしまった。って言ってもやっぱり男女の差は埋められないというか…会話する際の若干の違和感はまだ消えないし超女子扱いするし。お前らはどんだけ私を女子扱いする気なんだーっ!って試しに叫んでみたら次の日から普通になりました。どうゆうことやねん。まぁ雑に扱われるよりはましだと思うけど。ってそんなことより!
『私未だに夜久さんに会ったことないんだけどどうしてだと思いますか園田くん』
「瀬川の運が悪い」
『なんてこった!』
そうなのだ。私はまだ夜久月子ちゃんと言うもう一人の女子に会ったことがない。この間挨拶をしようと思い寮の部屋を訪問したが生憎の留守。仕方なく次の日にチャレンジしても留守。こうなったら夜久さんのいる天文科に行くぞ!と思って教室を出れば迷子。あとは夜久さんは弓道部に所属しているときいたので弓道場に行ってみよう!と意気込んで弓道場に行ったら部活は休み。もう、ね、なんだろう。本当に運がないね。
『早く会ってみたいよ学園のマドンナと言われている夜久さんに』
「ふっ、もしかしたらずっと会えないままかもな」
『ちょっと待って今鼻で笑ったよね園田くん』
「瀬川の気のせいだろ」
『気のせいじゃないんですけど確実に鼻で笑ったんですけど』
もうこうなったら自然にエンカウントするのを待つしかないのかとうなだれた。
何故会えぬ
「あ、明日天文科と合同授業あるぜ。よかったな瀬川。夜久さんにあえるかもよ」
『!それはまじなんですか園田くん!』
「おぉ、まじまじ」
『じゃあ明日は絶対に休めないね!』
「気合いいれすぎだろお前」
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園田佑介(16)
主の後ろの席の男子。お兄ちゃん気質。一番最初の移動教室の時に一緒に連れていってくれた人。以来主とつるむようになった。前回の話はこいつ視点でした。