日差しが、眩しい。春特有の温かさの中微睡みに沈みそうになるのを必死に抗う。くらり、


「眠ィ、」

「私も、眠い」

「俺も眠い、」


くわぁ、と欠伸一つ零してから隣を見る。成実も瀬田くんもでっかい欠伸してら、

「なあ、サボらねえ?」
「あーいーねそれ、授業つまんないしちょっくらサボろーよ」
「…」

おかしい、いつもなら瀬田くんものってくれるはず、うーん。

「瀬田くん?」

「瀬田はサボらねーの?」

成実も不思議に思ったのだろう、隣で姿勢良く座っている瀬田くんに話しかける。

「「瀬田(くん)?」」


ハアとあざといため息をしてから瀬田くんは私たちの方へ向いてゆっくりと、話し始める。


「、あンなァ、俺だって、俺だって!サボリてーに決まってンだろーが!だけど必死なんだよわかるか?あ?何だよ実力テストでは下位100名補習ってバスケできねェじゃねーか!!」


バンッと机を叩く。周りは唖然、私と成実は、

「瀬田あ、今授業中だからなー」

「、スイマセーン…」


「ぶ、はははは!ヤベーヤバい、超ヤバいいやー切羽詰まってんのは知ってたけ、ど、ひーっ、ひひ、は、はー、ヤバい笑える」
「ちょ、やめ、ヤ、ヤバいお腹い、ひー」
「お ま え ら」

「そこ三人、廊下たってなさい」



「「「はーい…」」」


* * *


「あーあ、廊下立たされちゃったよ、どーする成実?」
「どーするもこーするも、なあ、行くっきゃねーだろ」

「だね、じゃ、瀬田くん私ら行ってくるわー」
「後は瀬田、お前にしかできない任務だ、やり遂げんだぞ、じゃーな!」

「おう!任せとけ…ってまじかよ!、ちょ、俺も…っ!」
「ん?俺も?」
「来るの?いいんだよ気を使わなくって、瀬田くんは必死に勉強しなきゃならないのに私たちごめんね、邪魔しちゃって…」
「映画は俺らだけで行ってくるから、本当に勉強の邪魔しちゃって悪かったな、瀬田」
「ううっ、」
「それじゃ、」
「またな!」

「裏切り者オォオオオオオ!!」
「瀬田うるさいぞ!!」
「スンマセンでも鹿野と金田が!!」

「悠真くんやい人のせいにするのはよくないぜ?」
「そうだよ瀬田くん、そんなに叫んだら迷惑だよ」
「お前らが映画行くって言ってたからだろ?!」
「うっわーないわー…今の聞きましたあ?金田さん、映画行くだってそりゃ週末の話くらいしますわよねえ?」
「そうですよねえ鹿野さん私たち学生ですし遊び盛りですものねえ?」
「は、はあ?!しゅ、週末う?!」
「え、何瀬田くん今から行くとでも思っちゃったの?ぷぷ」
「そりゃさすがにないっしょ、今六時間目だよ放課後には部活じゃん無理無理、今から行こうとしてたのはいつもの屋上」
「いやいやいやさっき鹿野テメー映画は俺らだけで見に行くって言ってただろ!」
「うん、でも俺今だなんて言った記憶はないけどな」
「……」
「瀬田くん絶句なう」
「今のうちに週末の映画何見るか決めとくか」
「おー」


「もう頼むから君たち静かにして…!」



20130330/日記にあげてたボツを書き直してあげてみた。瀬田くんごめんね瀬田くん好きだよ瀬田くんかわいいよ瀬田くんきゃっふー



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