ふるふると震え上がる体、吐く息は白くみるみると闇にとけて消えてゆく。街灯の光が淡く彼らを照らす、その光を反射させているのだろうかと思ってしまうほど一人だけ煌めいて見える。


「加勢しよーか、悠真くん?」

「いらねェよ、こンなヤツら俺一人でじゅーぶんだっつーの」

「そ、じゃー危なくなったらいつでも呼べよ、俺は望と一緒にみてっから」


いつものようにストバスに寄ってちょっとバスケして帰るつもりだったのだが運悪くガラの悪い学生に捕まってしまったのだ。否、捕まってしまったという表現は違う。本当は恐喝紛いをしていた彼らを瀬田くんは見過ごせなかった、瀬田くんは真っ直ぐだ。いい意味でも、だからかな、輝いて見える。成実も瀬田くんも、眩しいわ


「望、」
「いってらっしゃい、」
「、おー」


圧倒的な力の差を見せつける瀬田くんのバスケにいてもたってもいられなくなったんだろう、成実もバスケ馬鹿だから。あーあ、男の子っていいなあ、ほんと、羨ましい


「瀬田ー!パスパース」
「しゃァ!鹿野シュート外すなよ!」
「おう!」


シュートが入る、と同時に相手もへなへなとしゃがみこんでいく。これで最後、だろう、なら



「瀬田くうーん!ダンクしてー!」
「!おう、任せろっ」
「きゃー瀬田くん男前ー!」


ガツンとコートに音を響かせダンクを瀬田くんは決め、…


「ってー!」
「さ、最後転けるとか…っ!マジ瀬田サイッコーだ、わっ!」
「ひ、カッコ、カッコいい…っよ、瀬田くんっ」

「うるっせェ!い、今のちょっとワザとだし、別に痛くねえし!」
「っはは、は、はーっぶっ!ひー、ヤ、ヤベえ、わかったわかった、瀬田くんまじ男前イケメン成実惚れちゃいそうー!」
「ぶっ、ヤヤメ、成実それだめっひー、は、はあ、瀬田くん足痛いんだね、ちょっとハンカチ濡らしてくるから待ってて、最後ダンクすっごくカッコよかったよ」

「、べ、つに今度機会があったらやってやってもいーけど?」
「まじか、じゃー今度は緑間の真似つきやって!瀬田ならできる」
「ま、まじか!じゃあちょっとなら…」


瀬田くん…まあ、面白いしいいかな、なんて思ってしまう。さて、瀬田くんのためにハンカチ濡らしてきますかね。



20121128/煌々/瀬田くんお借りしました!志度ちゃんありがとうございました、瀬田くんのカッコよさが全く反映されてないんだけどどういうことなの、ごめんなさい勉強してきます。



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