五条さんと一緒に高専から1番近い栄えている街に出る。


その間、五条さんに色々聞いてみたものの、答えは曖昧で、教えてくれるっていったのは嘘だったのか、と思い、私より遥かに高い顔を気づかれないように睨んでみる。


少し大きめなデパートでとりあえず必要最低限な衣料品、生活用品を買う。


下着を買おうとしたら五条さんに「お前スポブラでいいんじゃね?」とか私の胸を見て半笑いでいうので「セクハラですよ」と言ってみたものの、五条さんは斜め上を向いて、舌を出して知らねみたいな顔をしていて、余計に腹が立った。


私の前借りの給料でアイスを食べながら高専に戻る最後の坂道を歩いているとき、五条さんに私を質問を投げかけた。


「買い物ぐらい1人でいけると思うんですけど、なんで先生五条さんについて行けっていったんですかね?」
「お前見えるようになったろ?自分を認識してると思うと余計に呪霊って襲ってきたりすんだよ」
「な、なるほど」
「で、お前は見えても祓えるやり方を知らねぇ、そういうことだろ」
「ボディーガード的な?」


そういうことだったんだ。
なんか申し訳ないことしたな。


「ってか、お前なんで俺のこと五条さんなんだよ」
「え?なら五条くん?」
「は?悟様だろ?」
「...五条で」
「はぁ?」


街へ出かける時は私の質問には答えてくれなかったけど帰る時は色々答えてくれて聞いた事の1つ、五条は御三家と呼ばれるすごい家の人らしく、次期当主になるらしい。つまりはお坊ちゃん。だから悟様に呼ばれ慣れてるのかな?


「なんで呼び捨てなんだよ」
「助けてもらったけど、なんか腹たったんで」


少し前を歩けば後ろから鋭い視線を感じるが無視だ。


「それよりお前、なんであそこにいた?」
「え?」
「現場にだよ」
「気づいたらあそこにいた。本当にそれだけ」
「ふぅーん」


五条は、私が突然現れたことに不信感を募らせてるようだった。
そういえばこの呪術界でのお偉いさんもそんな感じだったよなと少し他人事のように思いながら私は、高専に急ぐ。



次の日から私の呪力の使い方やら呪霊との戦いに必要な体力作りが始まった。


体術では基本五条が相手になってくれたのだが、容赦ない。中学まで体育は3であった私が、突然飛躍的に運動神経がよくなるとは限らない。それなのに五条に投げ飛ばされたり転ばされたりと、これっていたイジメじゃない??


だって近くにいる傑、あ、傑でいいよと言ってくれたのだが、傑は「悟、ほどほどにな」とかいいながら笑ってるし、これまた硝子でいいといった本人も「反転術式の練習ができるからもっとやれー」的な感じである。


反転術式ってなに!?


わからない単語ばっか。


「ってか五条!手加減して欲しい!」
「甘ったれんな弱いくせに。稽古つけてるだけ、有難く思え」


それは有難いと思ってるけど、でもやっぱ私はなにも知らなかった一般人であって。


強くならなくてもそのうち死ぬのでは?とは思うんだよね。



「確かに俺はすぐ死ぬとは言ったけど、ここに意味いる少しは理解しろよ」
「え?...った」


少し冷めた目と声で五条に投げ飛ばされて私は頭を打った。


「沙菜ー?おい、これ気絶すんじゃね?」


という硝子の声をきいて私は意識を手放した。


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