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「な、何をするんですか茉莉香!」

「後もう少しだったんだよ!?」

「…うるさい」


騒ぎたてる二人とは対照的に静かな声を心がける。しかし、抑えきれない怒りが滲んでいたのか二人はピタリと止まった。


「あれでしょう、君達ゲームがしたんでしょう、楽しいゲームが」

「…いや、あの」

「茉莉香?ごめん、怒らせ」


私をなだめようとする二人を睨みつけて遮る。楽しいゲーム、とやらをやらせてやろうじゃあないか。


「満足するまでやってくるといいよ」


にこりと笑って二人に触れる。その瞬間消えた二人と重くなる肩。大きく舌打ちをしてDIOの寝室へと向かった。



「で、どうしたんだ?」

「今頃二人で力を合わせてお姫様でも救ってるんじゃない?」

「…大丈夫なのか?」

「大丈夫。既存のゲームと同じように回復魔法とか薬草とか使えばすぐ傷も治るし、絶対に死なないように、廃人みたいにならないようにダメージ調整とかしてあるから」

「…そうか」

「うん」


今時のゲームは分からないなりに危険はないと判断したのだろう、優雅に紅茶を呑むDIOに倣って私も紅茶に口を付ける。


「それにしてもそんなにゲームとは面白いのか」

「…まあ、私も好きだけど彼らはちょっと度を越してるかな」

「そんなものか」

「そんなものさ」



お茶の時間が終わり私も疲れたので彼らを出してあげる。


「茉莉香!何故このタイミングなんです!」

「後少しでラスボス戦だったのに!」

「…ちっとも懲りてないんだね君達」

「ふむ、好きなものにかける情熱とは凄まじいものだな」


一人納得したように頷くDIOと後少しだったのに、とお互いを慰め合う二人に挟まれながら私は肩を大きく落とすのだった。
…だれかこの廃人どもを矯正してやってくれ。




同族嫌悪
まあ、仲良くなったみたいだからいいか…



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