2013お正月 | ナノ
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第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
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それからのフーゴくんの行動力は凄まじかった。まずジョルノとブチャラティに訴え、私付きの秘書の様なポジションを手に入れた。そして仕事を完璧にこなす傍ら私を口説くことも忘れない。…なんだこの子。


「フーゴくん」

「はい」

「…君は一体何がしたいんだい」

「今の所はナマエさんの片腕として仕事をこなす事ですかね」

「それはもうほぼ完璧だけどね」

「そうですか。では次は貴女の心を射止める事です」


二コリ、と微笑むフーゴくんに思わず頭を抱える。流石イタリアーノと言えるセリフである。っていうかなんだろうこの子。賢いと思ってたんだけどお馬鹿なのかな本質は。


「ナマエさん」

「はい、なに?」


思わずぶっきらぼうに返してしまうが、何もしゃべらない彼に顔を上げる。そこにはあの日と同じ真っ直ぐに私を見る瞳があって。


「一年、ぼくに時間をください」

「一年?」

「はい。…ぼくは次のカポダンノにもう一度貴女に告白します」

「は、はあ…」

「その時までに貴女に釣り合う様に頑張りますから。…もしその時貴女が嫌だと思ったら断ってくださって構いません」


それまでに絶対振り向かせてみせます、と笑うフーゴくんに思わず頷くしかなかった。…ああ、彼もまた情熱的なイタリアーノなんだね、うん。




「…本当にどうしたらいいと思うリゾット」

「オレに聞くな」

「コーヒー奢ってるんだしそうつれない事を言わず…」

「そう言われてもな」

「悪い子ではないんだよ?仕事も出来るし、外交の場に連れってってもなんの問題もない」

「ふむ」

「顔も…まあ、綺麗だし。声も嫌いじゃないんだよね、むしろ落ち着く感じ」

「ああ」

「気配りも出来てるし、本当マメだし。確かにあれが彼氏なら満足しない女の子は居ないね」

「なら付き合えばいいだろう」

「…そういう問題じゃないでしょう。歳の差考えてよ、10歳差だよ?下手すりゃ犯罪だよ」


というか下手しなくとも日本なら淫行罪で逮捕だ。


「犯罪、な。見た目的には釣り合い取れてるぞ」

「…それはそういう意味かな」

「…日本人は若く見える」

「上手く逃げたな…」


じろりと睨む私を見ずにコーヒーを啜るリゾット。舌打ちをして私もコーヒーを煽る。うん、中々美味しい。


「…さっきの話だが」

「なに?見た目の話なら殴るよ」

「いや。…犯罪だとかなんだとか言っていたが、元々オレ達には関係のない所だろう」


その言葉に戸惑う私に、相手が本気ならばそういう柵は抜きにして考えてやれ、とだけ告げてリゾットは帰って行った。…くそう、格好いいじゃないか!

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