2012クリスマス | ナノ
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料理の方が一段落すると二人に後は頼んでキッチンを出る。そこに丁度プロシュートが降りてきた。


「ボンジョルノ プロシュート」

「ああ…、ボンジョルノ」

「もしかしなくても今起きたの?」

「ああ」

「もう昼過ぎだよ?」

「寝るのが遅くてな…」

「ふーん。…今晩は空いてるかしらお兄さん」

「デートの誘いかバンビーナ?」

「皆でナターレに託けて騒ごうと思って」

「…ま、たまにはむさい奴らと飲むのもいいか」

「私もむさい中に入ってるのかなー?」

「…むさくはないが華って言うにはまだまだだな」


ふん、と鼻で笑う姿すら様になってるとか。本当にイケメンは得だな、こんな格好良くあしらわれたら許してしまいそうになるじゃないか!


「あ、兄貴起きたんですかい」

「おう」

「ペッシは今日も可愛いね!」

「…その可愛いってやめてくれよお」


私の言葉にしゅんとするペッシはやはり可愛いが一番合ってると思う。ペッシは心の癒しです。そんな姿をニマニマと見つめているとプロシュートに小突かれた。…過保護兄貴め。


「あ、ペッシの可愛さに本題を忘れる所だった。プロシュート、出かけるよ。ペッシも」

「あ?どこ行くんだよ」

「オレも?」

「買い物。ペッシもだよ」


不思議そうな顔をする二人の背を押して外に促す。一歩外に出ると冷たい風に引き返したくなるがナターレにあれは必要不可欠じゃない!



「…メンバーへのプレゼント、ね」

「私一人で選ぶよりプロシュートに手伝って貰った方がいいの選べると思って」

「あいつらはお前からって言えばなんでも喜ぶと思うがな」

「それも嬉しいけど、贈る側としてはやっぱり気に入るものを贈りたい訳ですよ」

「ナマエは優しいな!」


キラキラとした目でこちらを見るペッシは天使の様だった。ペッシ可愛いよ…。



「あ?あいつ何してんだ」


プロシュートの言葉に彼が見ている方を向くと、その先には宝石店があった。そしてその中を覗くくるくるとした髪型の青年には見覚えがある。


「…ギアッチョ?」


視線を向けられているのに気付いたらしいギアッチョがタイミングよく顔を向けるものだから驚いてしまう。しかし驚いたのは向こうも同じで。目を見開いたかと思えば駆けだしてしまった。


「…なにしてたんだろうね」

「さあな」

「とりあえずギアッチョと宝石店って似合わないなあ」

「…鈍感なバンビーナだな。ま、その方がありがたいか」

「へ?何か言った?」

「いーや、ほら行くぞ」

「あ、待ってよ」


すたすたと先を歩くプロシュートをペッシと二人追いかけている内に、ギアッチョがなぜあんな所に居たのかと言う疑問は飛んで行ってしまった。